中央製作所南工場

愛知県名古屋市 , 2025

中央製作所南工場

中央製作所南工場は、東海道線の車窓を、まちなみを捉えるもう一つの視点として位置づけ、町工場が集まる周辺地域と、そこを通過する列車の双方に、工場の活動と企業の個性をひらく建築である。

線路に面した2階には、会議室や休憩室、吹抜を大きな窓越しに見せ、同社の製品を想起させる色彩を配した。走行する列車からの風景は一瞬であらわれては消える。そのため、窓の大きさ、色彩、社名サインなど、短い時間でも認識される要素によって外観を構成した。また、窓越しに見えるこの吹抜は、1階工場への採光と重力換気を担う環境装置でもあり、企業が行う環境配慮型のBtoBビジネスと呼応している。昼には働く人々の姿が、夕刻には窓から漏れる光が車窓にあらわれ、日々繰り返し目にすることで、沿線の風景として人々の記憶に残ってゆく。

地域に面する南側には、電気設備を製作する企業を象徴する大型トランスを収めた「出窓」を設け、足元には市松模様の緑化帯を配し、塀はメッシュフェンスとした。企業の仕事を伝える設備と緑によって、閉鎖的になりやすい町工場の外周に表情をつくった。完成後には、地域の人々から「周辺が明るくなった」との声が聞かれるようになった。

Data

Category
工場
Client
中央製作所
Location
愛知県名古屋市
Year
2025
Structure / Scale
鉄骨+RC造 地上2階
Area
敷地面積:8963.12㎡ 建築面積:877.11㎡ (新築部分のみ) 延床面積:1395.58㎡ (南工場のみ)
Period
2021.04-2024.04[設計]2024.05-2025.12[施工]
Team
東福大輔山上健(山上建築設計)田村尚土、芹川拓人(株式会社DIX)西脇正臣(nis建築設備事務所)加藤美津夫(カトー電気)
Construction
株式会社杉本組
Photo
© ToLoLo studio