The Gang*Gang Cell-ar、天津

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レストラン兼スーパーマーケットのインテリア・デザイン。

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・選択肢を詰め込んだアンテナショップ
凄まじいスピードで伸びつづける中国の消費だが、その将来の動向を予測するのは日に日に困難になっている。この国では、流行それ自体も、凄まじい勢いで消費されている。それはまるで、多様化、ブランド志向、本物志向、デザイン重視...日本が段階的に辿ってきた消費トレンドを、一気に丸呑みしているかのようだ。「様々な食材を取り揃えたスーパーを併設したレストラン、提供する料理は和・洋・中を限定しない」というオーナーの構想からは、なるべく多くの選択肢を用意し、客にそれを選ばせることで消費動向を見極め、今後の戦略に生かしていきたい、というアンテナショップ的な役割への期待が伺えた。よって、「食」という緩やかな括りの中で、できるかぎり多くの要素を230㎡の中に詰め込む事が設計の主題となった。

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・要素から始める設計
インテリアは様々な建材や什器の集合体である。通常の設計では、まず、施主との合議を経て全体のフレームを決定し、しかるのちにフレームに適合するような個々の要素ーー例えば、壁の塗装色や家具ーーを決定していく。これは、上部構造から下部構造を決定してゆく「トップダウン型」プロセスと呼んでもいいだろう。しかしながら、国籍はおろか、メインの商材すら設定されてない今回のケースでは、最初に全体のイメージを同定する事は困難だ。我々はその逆、「ボトムアップ型」の設計プロセスをとるしかなかった。つまり、様々な要素をかき集めた上で、それらの断片を互いに結合しながらインテリアを構成していく方法を取ったのである。

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・選択できる内装
中国の市場には、様々な建材や家具が溢れかえっている。オーナーと共に巨大な市場を歩き、ありったけの種類の什器類、照明類、塗料や壁紙を集めていった。選択にあたっては、使い勝手や施主自身の好みを優先し、全体的なコーディネーションは考慮しないようにした。それを考えることで店舗のイメージを固定化することを怖れたからである。要素が集まった段階で、初めて互いの相性を考え始め、テーブル/椅子/照明/内装材料をいくつかのグループに分けた。例えば、緑の壁には、同じく緑色の椅子と、淡いブルーの木製テーブルを合わせ、その上にはアールデコ調のシャンデリアを吊るす...といった具合に「小さな個室」に纏めていったのである。これらの小さな個室を、空間にギッシリと詰め込み、連結する事でインテリアは出来上がった。壁や天井に凹凸を残す事で、それぞれのテーブルには弱い独立性が与えられている。顧客は、好みのコーディネーションのテーブルを選べば良い。この店は、客に多様な食品の選択肢を与えるだけでなく、内装の選択肢をも与える事になった。

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・"The Cell-ar"
"Cellar"という単語には、食料庫や、ワインの貯蔵庫と言った意味があり、様々な食品を積み上げる店舗には相応しい名前だろう。一方で、ボロノイ図を援用しながら作った空間形状は、それぞれのテーブルを核にした細胞(Cell)の連なりに見えなくもない。そんな理由で、店舗は"The Cell-ar"と名付けられた。

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タイプ:飲食店/店舗(スーパーマーケット)
所在地:中国天津市和平区成都道187
面積:230㎡
期間:2010.01-2010.04(設計)、2010.05-2010.07(施工)
施主:天津志信食品有限公司(担当:羽深剛志、岡田信一、五十嵐登)
設計:東福大輔、佟玲、李一仙、任麗潔(インテリアデザイン/北京零三工作室)、石川星明(設備/北京東洲際技術諮詢有限公司)、丁丁(グラフィックデザイン/DingDing Design
施工:澤田安住(天津)建築装飾有限公司(担当:中島長範、王琦、王進鵬)
Link: Gang*Gang Delicatessen
Photo: Judy Zhou

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