
コンゴ共和国の首都、ブラザヴィルの郊外に建つ、政府要人のための別邸、およびその来賓のためのゲストハウスの計画である。
コンゴ共和国とコンゴ民主共和国(旧ザイール)、この二つコンゴは、アフリカの西側を大西洋に向かって流れるコンゴ川によって2つに分断されており、両国の2つの首都もまた、これを挟んで向かい合っている。敷地は、両国の国名の由来でもあるこの大河に南面している。
この施設の外観は、両義的なものにならざるを得ない。つまり、アプローチ方向からは、政府機関の一部としての節度を保ち、セキュリティー的にも有利な閉鎖的なものとする必要があり、他方、コンゴ川方向に対しては、滔々と流れる大河への眺望を最大限に確保した、開かれたものとする必要がある。この施設の持つ二面性は、道路側からとコンゴ川側、2つの表情の差にそのまま転換するのが一番素直だ。セキュリティーやプライバシーの考え方もそれに従う事になるだろう。
セキュリティー対策として、高さ5メートルの壁で、別邸、ゲストハウス、およびそれに付随するプライベートな庭園を囲い込む。執務室、リビング/ダイニング、パーティールーム等は、その壁の内側に貼り付かせることで、全ての部屋から、コンゴ川の流れを背景として庭園を眺める事ができる。より高いプライバシーが要求される個室は、これらの部屋の上に離散的に配置し、全ての個室が専用のテラスを持てるようにした。中央の庭園には、砂漠、密林、草原、といったアフリカ全土の様々な植生を断片的に配置することで、バリエーション溢れるランドスケープを生んでいる。






タイプ:住宅
場所:ブラザヴィル、コンゴ共和国
延床面積:1450sqm
設計期間:2010.01-2010.02
担当:東福大輔、佟玲、王耀輝 [Pan-China]
- 次の作品: ミヅマアートギャラリー、東京
- 前の作品: 天津オリンピック中心リノベーション、天津