September 26, 2008

中国の真空管アンプ事情

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半年を費やした中国オーディオ調査、今日でひとまず完結、の予定。

アンプとスピーカーが一通り揃い、ホクホクしながら聴いていたら、アンプの調子が悪くなってしまった。どうやら、酷使しすぎたのと、変圧器にトラブルが発生したのが原因のようだ。週末はプロのレコーディング・エンジニアがスピーカーを試聴しに来てくれるというのに…というわけで、今のアンプは今後ゆっくり修理/改造をすることにして、タフな中国製アンプを新たに購入することにした。予算は思い切って2万円。オーディオの値段としては安いかもしれないが、中国では平均月収にも匹敵しようかという大金だ。金銭感覚が中国化している僕にとっては、まさに清水の舞台から飛び降りる思いである。仕事にフィードバックできる可能性も皆無で、自分を納得させる理由も見つからないし。

「世界の工場」中国にとって、作っていないモノなど最早ない。高級オーディオも然りで、だいたい、ケーブル1本にお金持ちが数百万出してしまう利益率の高い世界を、商売に目ざとい中国人が放っておくわけがない。

前にも書いたように、中国ではいまだに真空管を製造している。有名なのは元国営企業の「曙光」、オーディオ専門で成功した「Full Musuc / 天津」、イギリスでチェックする事で高い付加価値をつけている「Golden Dragon」など。電化製品の生産が盛んな中国の南方では真空管アンプも沢山作られている。「AudioSpace」、「Cayin」などは特に有名で、日本にも輸出・販売されている。ただし、中国国内の数倍の価格でね。他にも、日本に代理店を持たないアンプメーカーが乱立している状況のようだ。

アンプメーカーがなぜ乱立するのか、といえば、「基礎技術が低くて済む」というのもあるだろう。高精度のマイクロチップがあるわけでもない。高い工作機械が必要なわけでもないし、クリーンルームだって必要ない。作ってみて、音がイマイチだったらトライ・アンド・エラーで改良してゆけば良い。そして、その作業に必要な人件費は安い。中国は、「そんな高い技術力がなくても、マンパワーをかければなんとかなりそう」な製品にめっぽう強い。このニッキで何度か取り上げた機械式腕時計もそう(「なんとかなって」いない製品もかなりあるが)。自分自身の設計にも、その中国の特性を生かそうと絶えず考えていて、最近の「木とプラスチックのパーティション」もその一つである。

北京の、女人街というところにある「中古電気市場」。薄暗く湿っぽく、そして熱気に満ちているアジアン・バザールの中に、真空管アンプを売る4畳半程度のブースがある。壁にはカラヤンとケニーGのドでかいポスター。店主のオバさんは、その片隅で自作のアクセサリーを売っている。友人達と一緒に、オバさんに片っ端から試聴させてもらい、悩んだ末にこれに決めた。

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EL34という真空管を使ったA級プッシュプルアンプ、1980元(約3万円)。勢いに乗って予算オーバーしてしまった。メーカーはYaland(雅燃)といって、まだ世界展開の途上にあるようだ。余裕を感じるパワー感。造りもしっかりしており、デザインも悪くない。そして、中国では珍しい箱付き・1年の保証書付き!驚いていたら、オバさんに「ウチは正規代理店だからさ!問題あったらいつでも持ってきな!」と自慢された。なんちゅうショボい正規代理店だ…

オバさんは、よく日本人のオジさんが来て、いくつもアンプを買ってゆくよ、と言っていた。オーディオファン/音楽ファンの方、中国ミヤゲに真空管アンプはいかがでしょう。日本で買うより明らかに安い。但し、たっぷり試聴して納得してから買いましょう。

そして、真空管アンプは重い事を忘れずに。買ったアンプは17キロもある。エコノミークラスは20キロまでで、まあ8キロくらいのオーバーなら多めにみてくれるから…事前に計算しておいたほうがいい。

投稿者 tofuku : 09:40 PM

September 24, 2008

構想2ヶ月、製作3ヶ月

真空管アンプで挫折してしまったのは今年の春頃。いや、挫折というべきでないな。転進したというべきだな…大本営発表みたいだけれど。

転進先はバミューダ沖ではなく、これ。

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スピーカーの設計・製作だ。スピーカーというのは、ユニット(磁石がついてて電気で震えて音を出す部分)と、エンクロージャー(箱)の2つからなる。そして、その箱の形や素材が、音質に大きな影響を及ぼす。ユニットの方は余程のマニアでなければ作れない精密機器だけれど、箱の方ならなんとかなりそうだ。

「日本スピーカー自作界」は、なかなかに奥が深い。音楽/オーディオ評論家の長岡鉄男氏、という方が最も尊敬されていて、彼は生涯に600種類のスピーカーを設計・製作したという。遺された図面や著作は今でも書店で買える。パーツは、「日本スピーカー自作界のメッカ」こと秋葉原のコイズミ無線に揃っている。日本に帰った時に一度行ったのだけど、仕立ての良いスーツをピシッと着た、会社ではそこそこ高い地位に居るであろうオジサマ達が数人居た。日曜大工がてらスピーカーを組むんだろうか。

長岡大先生の著作を参考に、設計を始めてみると、これがまた結構分かりやすいし楽しい。音を形にするというんだろうか、音の流れや反射を考えながら箱の内部空間を設計するのはなんだか建築的な作業でもあった。職業柄、空間を図面化するのは得意である。生まれて初めて建築をやっていてよかった、と思った。冗談です。

一緒に仕事をしていた内装屋の親方を「内装なんかやっててもこの先儲かんないぞ!スピーカーの箱なんかどうだ!下手すりゃ箱だけで数万元で売れたりするんだぞ!」と、まあ嘘ではないけれど一般的でもない例を引っ張りだしてだま説得し、2種類のエンクロージャーを作ってもらった。「現場がある時についでに作るから」と2ヶ月以上待たされた。

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上の写真はバックロード・ホーンと言うタイプ。中にホーンのような音道を組み込んである。下のものはバスレフというタイプ。作ったばかりの時は中低域がモコモコしてしまっていたが、スタイロフォームの塊を中に入れたり、中のグラスウールの位置を調整するうちに改善されてきた。いろんな人に聴いてもらったけれど、下の方が評判が良い。僕個人は上の奴を気に入っているが、確かに少々クセがある。

まあどちらも、総予算2−3万円で作ったスピーカーの音とは思えないのは確か。そこらのオーディオセットには負けない…と思うんだけど。


世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーをつくる


長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 基礎編

投稿者 tofuku : 06:30 PM | コメント (3)

September 23, 2008

ついに、そっちへいってしまったか。

東京に居る頃は毎週のようにCDなりLPなりを買い込んでいたが、中国生活が長くなるにつれ、帰国時にもあまり買わなくなった。大抵の曲はiTunesで買えてしまうし、多少マニアックな曲も「日本が世界に誇る音楽バイヤー」N氏がサンプル盤をくれる。今の僕のiPodの中は貰ったPヴァ○ンレコードの曲と、iTunesで買ったメジャー曲がひしめいている。

で、最近の僕の音楽生活はドコに向かっているかというと、これ。

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真空管アンプ。最近は、日本でも真空管が静かなブームなんだそうで、僕自身もそれに乗っかってしまった。なんで今真空管なのか?は日本の流行ウォッチャーの方に分析を任せるとしても、自分の個人的な理由もある。「いま、(一応)共産圏にいるから」だ。

「静かなブーム」のおかげで、今でこそ真空管を見る機会は増えているけれど、ちょっと前まで一部の好事家だけが持っている「高級オーディオ」の代名詞のような存在だった。先進国がトランジスタに移行し、真空管の製造を止めてしまう中、シコシコと作り続けていたのは共産圏の国々だけだった。今でも作っているのは、中国、ロシア、ポーランド(?)それくらいらしい。

って事は、高級オーディオが中国だったら安く作れるってことじゃん!と思い、とりあえず手始めにキットでも作ってみるか、とエレキットのTU-870というモデルを購入して北京まで運んだ。

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中学生以来のハンダ付け。ヘタクソ。2万円弱と、このキットは素晴らしく安い(最近廃番になり、25,000円程度の後継モデルが出た)。僕は即席のオーディオファンなので、音の善し悪しはイマイチよく分からないが、特に不満はない。一家に一台の名器といってもいい…かも。

完成後、中国でどうやって作るか考えるべく、いろんな本に目を通してみたけれど…全然分からない。高校生の頃、物理の中でも特に電気が苦手だった事を忘れていた…コンデンサーとか、電子が貯まって帯電するのは分かった、でもなんで帯電しなきゃいけないのか意味わかんない!とか思っていたのを思い出した。

投稿者 tofuku : 08:54 PM | コメント (3) | トラックバック

May 15, 2008

The James Taylor Quartet / Live at the Jazz Cafe, London

5月16日にP-Vine Recordsより発売される"The James Taylor Quartet / Live at the Jazz Cafe, London"の解説を執筆させて頂きました(このCD、輸入盤と日本国内盤の二種類あり、私の解説があるのは日本盤の方です)。

自分が学生時代、熱狂していたアーティストのライナーを書く事になるとは…。感慨深いものがあります。解説の方も、多少、懐かしモードに入ってしまっています。本当は10代、20代の若者に聴いてもらいたいのに、オッサン臭い文章。

渋谷/新宿タワーレコード等、大型店では試聴機に入ると思われますので、どうぞお買い求め下さい。もちろんアルバムの内容も素晴らしいです!以下、N氏による紹介文です。


The James Taylor Quartet / Live at the Jazz Cafe, London

元祖アシッド・ジャズの巨頭、ジェームズ・テイラー・カルテットが過去17年間で150回以上ものライヴを行なってきたロンドンのジャズカフェ。 そのホーム・グラウンドでだからこそ何にも囚われることなく自由気ままに演奏するJTQの新たな一面が見れるライヴ・アルバム! モッズ、アシッドジャズからジャズファンクへ! いつの時代もヘヴィでファンクなオルガン・ジャズの頂上にはこのオトコがいた! 御大JTQ渾身のライヴ・アルバムが、遂に登場! 長年フロアを沸騰させてきたアツ過ぎる自身の名曲の数々に加えて、ハンコック「Blow Up」やブーガルー・ジョー・ジョーンズ「No Way」などライヴの真骨頂とも言うべき鉄板カバーも炸裂! ジャズファンクの醍醐味はやっぱライヴ! そう断言できる、入魂の一枚です。

投稿者 tofuku : 04:00 PM

May 10, 2008

Roman Andren / Juanita

Roman Andren / Juanita

「これが北欧ブラジリアンの到達地点!」というオビの売り文句には、「そんなカテゴリーあったっけ?」とちょっと笑ってしまった。

帰国時、N氏に連れられてジャズ系のクラブイベントやライブに行く事がある。一昔前なら大変な人出になっていたであろう出演者のイベントがガラガラなのを見るたび、そして、客層が妙に高めなのを見るたび、メインストリームは自分から遠い地平に行ってしまったんだなぁ、とセンチメンタルになってしまう。もちろん、耳元で「僕らが聞いていたジャンルはとっくに消滅しました!今時こんな音楽聞いてる若い子はいません!時代遅れも甚だしい!」と毒を吐き続けるN氏のせいもある。

まあ、そういいつつも会場で一番盛り上がってるのもN氏自身なんではあるが。マーケットを見極める冷静な目をもつ一方で、ビヨンセにも、くるりにも、Perfumeにも、ジャズにもフュージョンにもサンバにも均等に愛を注ぐ彼は、本当に尊敬に値する音楽バカ…いやカリスマ・バイヤーだと思う。

そんな懐メロに片足を突っ込んでしまっているクラブジャズ/ブラジリアンというジャンルの中にあって、「Roman Andren / Juanita」は高い評価を受けているんだそうだ。

なんでもこの人、本国スウェーデンでは「北欧のデオダート」と呼ばれているという。僕は、デオダートというと、渡米後、CTIからヒットをバンバン出していた頃の派手派手なサウンドー「アメリカ横断ウルトラクイズ」のテーマ曲に使われていたようなーをイメージしてしまう。確かにこのアルバムも厚い/暑いオーケストレーションの曲が多いが、コーラス主体で派手さは少し控えめだ。コーラスに薄く被せられたフィルターは、70年代のイージーリスニングの録音を彷彿とさせる。マルコス・ヴァーリやエドゥ・ロボと言われた方がピンと来るんじゃないかな。

スウェーデンのAjabu!レーベルは、ビッグバンド/ブラジリアンのフレーヴァーあふれるクラブ系録音をリリースしている。最近、一部で注目のMiriam Aidaなんかもそう。今、クラブジャズと言われる音楽が辛うじて生き残っているのは、イギリス、スウェーデン、イタリア、そして日本くらいだろう。結局、90年頃のTotally Wiredの頃から変わっていない。

5月16日に、私が解説を書いたCDが発売になります。詳細はそのころに。

Eumir Deodato / "2"

Edu Lobo / Edu Lobo

Marcos Valle / Marcos Valle[1970]

投稿者 tofuku : 09:47 PM | コメント (1)

August 28, 2007

上モノ付きbeatboxing

麻布十番祭りには、皆さんいらしてくださって有難うございました。近く写真をアップします。
また北京にやってきてしまいましたよ。思ったより涼しくて驚きです。

会社のレバノン人に「面白いものがあるよ」と見せられたYoutubeビデオ。フランスのビートボクサー。この世界は人類を超えてしまった宇宙人のような人物が色々居るようなんだけれど(特にヒップホップ系で)、今Youtubeで「beatbox」と検索するとトップに上がってくるのがこのビデオ。効果音が上に乗ってくるのが凄いらしい。ホーミー、いやそれ以上。フランスでは人気者になっているそうだ。

フルートを吹きながらビート音を出すビートボクサー…いやフルーティスト?GREG PATTILLO。ちょいジャジィ。

サンジェルマンにこんな感じの曲あったよなぁ、アシッドジャズに影響受けた人なのかなぁ、なんて思っていたらやっぱりあった「SPY TUNES」。

日本代表。AFRA INCREDIBLE BEATBOX BANDのAFRAとタップダンスの熊谷和徳との競演。

ベルギーのRoxorloopsことSenjka Danhieuxがレクチャー的に持ちネタを披露しているビデオ。シンバルの残響とかリバーブとかディレイも口で表現する。電子音の再現力は聴いた中では一番凄い。ビートも洗練されていて、トッププレーヤーだけあって全体的にクオリティが高い。途中で30歳以上の人を懐かしさで一杯にするであろうアノ曲をやります。

中華圏は台湾から…弘光科技大学3年生(今はたぶん4年生)の李クン。台湾では「人体音箱」と言うらしい。うん、ヒューマン・ビート・ボックスだけにね。ミッション・インポッシブルやスタンド・バイ・ミーなど。この録音はマイクにリバーブ入れてるな…

それぞれ微妙にお国柄を反映してる感じ。面白いビデオを見つけた方は是非教えて下さい。

投稿者 tofuku : 11:01 PM | コメント (7)

May 05, 2007

pacemaker

日々、音楽界に輝かしい1ページを加え続け、その厚さは広辞苑の厚さをとうに超えたと言われるN氏。そのN氏も注目する(であろう)ニュースです。

Engadgetにこのような記事。「世界初のポケットサイズプロDJシステム」との謳い文句です。

PSP同等のサイズに120GBのハードディスクを内臓。タッチパッドでクロスフェード/ピッチベンド/ループ/キュー/エフェクトを制御するとか。ボタンが少ないですね…下がタッチパッド式のホイールになっていて、それで殆どの操作をするんだろうと思われますが…

小さいのが素晴らしい。車に機材を満載して出かけていた日々は遠い昔の話になりそうです。以前ここでも書いたNumarkのiDJ(最新はスクラッチもできるiDJ2)を見たときは、依然としてヴァイナル用ミキサーを引きずっているデザインに「ターンテーブルはターンテーブルでカッコいいけれど、もうちょっと、シリコンオーディオっぽいのはできないの?」と少々不満を感じたものでしたが、ようやく、姿カタチも含めて「未来のDJ機材」ぽいのが登場しそうです。スクラッチができるCDJが出た時以来の衝撃かもしれません。

ラックマウント用の穴が開いているのがカッコいい。

現在、HP(http://www.pacemaker.net/)には画像と簡単な説明のみ。メールニュースに登録すると送られてくるメールにもう少し詳しい情報があります。6月12日に詳細ページがオープン、9月に限定版/10月にプレミア版が発売予定との事。また、同時にPC/Mac用クライアント・フリーウェアを開発中だとかで、そちらも楽しみです。

投稿者 tofuku : 05:51 PM

February 21, 2007

タワレコ

渋谷店の販売ブース(?)の様子だそうです。他にも、代官山ボンジュールなどにも多めに入荷されてるそうです。

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どうぞよろしくお願いいたします。

追記:
この後、渋谷に行く機会があり、実際に見ました。店員さんの書いたPOPが微妙にライナーの文章に引っ張られていて…読んでいて楽しかったです。

投稿者 tofuku : 09:36 PM

February 16, 2007

発売になりました。

僕がライナー・ノーツを執筆させて頂いた"Ultimate Brazilian Breaks & Beats"が本日(2/16)P-ヴァインより発売になりました。

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アルティメット・ブラジリアン・ブレイクス・アンド・ビーツ

以下はN氏によるリリース。

世界屈指のヴァイナル・ディガーとプロデューサーからなるUKの覆面DJチーム<Sugar Loaf Gangsters>(ウワサでは誰もが知ってるあの「超」大物DJと、スピリチュアル・サウスによるユニットだとか!?)のセレクトによるブラジリアン・ファンクのコンピレーションがドロップ!数ある類似コンピと比較しても群を抜くレア度(中古ヴァイナルの総額は一体いくらになる!?)と最高のクオリティを誇る、60年代から70年代にかけてのヴィンテージ・ブラジリアン・グルーヴを厳選してピックアップした極上のコレクション!タイトルからもわかるように、あの超有名コンピレーション『Ultimate Breaks & Beats』のブラジル版とも言えるナイス企画で、ジャズ&ファンクの名曲カバーを始め、黄金のブレイクスや憤死確実のキラー・ファンクを満載!!タイトルに偽り無い究極のブラジリアン・コンピレーション!今後シリーズ化なるか!?乞うご期待!!!


ジャケットを見ても分かるとおり、日本で主に紹介されているような「イナタい」ブラジル音楽ではありません。ドロドロかつグチャグチャなブラジリアン・ファンク中心のコンピレーション。ドス黒い「ブラ汁」がドクドクと流れ出しています。収録曲は、クラブミュージックのネタ元として有名であるにも関わらず、入手が困難だったレア・トラックばかり。レア=情報が少ないということもあって、執筆の為の情報収集には苦労しました(てか、N氏が殆どやってくれたんですが)。ライナーノーツに関しては、そんな行間から滲み出る苦悩をお楽しみ頂ければ幸いです。

ブラジリアン・レアグルーヴ番長:駒形四郎氏も大絶賛とのこと。駒形氏監修のもと、N氏や僕も執筆に参加させていただいたブラジル音楽本「ブリザ・ブラジレイラ・プリモ」の方も併せてご購入頂けると嬉しいです。

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o Primo da Brisa Brasileira

投稿者 tofuku : 03:53 PM

November 26, 2006

オシャレ音楽指南

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重ね重ねオシャレ、返す返すオシャレ、オシャレの上塗りで泣きっ面にオシャレ、オシャレに腕押しでオシャレの川流れ。自身のオシャレには全く無頓着だがドロップする音楽は飛びっきりオシャレなカリスマ音楽バイヤー、N氏から、「ここで聴けるミックスはなかなか良いですよ」とLounge Candelasのサイトを教えてもらった。サンディエゴの旧チャイナタウンに居を構えるオシャレラウンジだそうだ。同じく西海岸発のウェブラジオ:NETMUSICといい、どうしてオシャレ・ディガーは西海岸に多いんだろう。西海岸はゲイに対して特に寛容である事が大きいのかもしれない。東海岸の方は、音楽においてもセグレゲーションがカッチリ分かれている気がする。中性的なオシャレサウンドは西海岸から出てくる。

昔は、コンピレーション盤やミックスを聴く事は殆んど無かった。「自分で選ぶわ!ボケ!自分で繋ぐわ!タコ!」と、未熟ゆえの頑固さがあったのが大きい。とはいえ中国に来てからはそうもいってられなくなり、iTunesでコンピレーションをダウンロードしたり、ウェブラジオでミックスを聴くことが多くなった。中国に来て大人になったなぁ。

そういえば、アメリカ関連では
Gilles Peterson Digs America
を最近購入した。「ジャイルズ、アメリカを掘る!」という、どういう企画か一発で分かる名タイトル。内容も「ジャイルズ的」でありながらもやっぱりアメリカンな名曲揃い。なんかこの人、僕の子供の頃から大スターDJな気がするんですけど。いいかげんジャイルスから卒業したい、でもいつも期待を裏切らない。Brownswood U.S.A.。これまた西海岸はサンフランシスコのUbiquity/LUV N' HAIGHT関連。

オシャレ音楽といえば、このミックスも買った。
Hotel Costes, Vol. 9
日本では面出し激プッシュ状態。ファッション写真的なジャケットとあいまって、ニッポンのオシャレ・ピープル達の琴線を大いにかき鳴らしていると思われる。セレクタ(ラウンジの場合はこういう呼び方が一般的になってきているらしい)のStephane Pompougnacは、つい先日麻布十番のwarehouseに来たらしい。行かれた方のミクシィ日記によると、「セレブ芋洗い」状態だったとの事。セレブって、本当に面白い「日本語」だな…叶姉妹は、日本人が「セレブ」の意味を理解する前に「セレブ」として登場し、日本語における「セレブ」の意味を定義した。そしていつしか本当のセレブになってしまった。

最近、N氏ヅテに、とあるCDのライナーを書くことになった。N氏は「こんなに調べたんなら自分で書けよ!」ってくらいの資料をくれたが、それをもってしても僕の知識量では太刀打ちできないような強敵だ。敵前逃亡しちゃうかもしれないよ、コレは…

投稿者 tofuku : 01:17 AM | コメント (2)

November 24, 2006

1973年のタテとヨコ

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歴史小説や歴史書でなくても、世の大方の文章は歴史に触れている。というより、触れざるを得ない気がする。

この日記以外にも、時折、文章を頼まれて書くことがある。まあ大抵は音楽に関するものだ。問題なのは、僕に文章が依頼されるような音楽は、メイン・ストリームから数光年は離れた音楽だということだ。マイナーであるということは情報が少ないということと同義である。調べた事を並べていただけでは要求されている文字数を埋める事はできない。よって、歴史的な事柄…そのころの社会的・文化的背景を絡めながら、文章全体を膨らませてゆく作業が必要になる。縁日の綿菓子みたいだ。僕の書く文章は、綿菓子のようにシュワシュワと無くなっていく内容の薄っぺらなものかもしれないが、せめて甘くはしてやりたいと思っている。

というわけで、本棚には歴史関係の本が多くなった。それらの本はテーマ別に時系列に沿って書かれている場合が殆んどだ。

「言葉」は一次元的な情報伝達手段としばしば言われる。一般的には、一時に一つの内容しか伝えることしかできない。そんな時間軸に則って情報を伝える手段を使っている以上、こういった本が主流になるのはやむを得ないことなんだろう。

だから歴史のタテ軸を知るのは比較的容易だ。けれどもヤッカイなことに、文章を膨らますのに重要なのはヨコ軸なのだ。そしてもっとヤッカイなのは、自分が作業にかかるのは締め切りの寸前で、とてもじゃないけど色々な本を引っ張り出して眺めている時間なんてないという事だ。

前置きが長くなって恐縮だけれど、そんな時に役立つのが「情報の歴史」という本。一冊丸ごと年表、という思い切りの良い本で、技術、政治、芸術、文学、社会、といった事がカッコ良いレイアウトで並列されている。

僕が生まれた1973年を開いてみる。

・第4次中東戦争
・第1次オイルショック
・ベトナム戦争終結
・ユージン・スミス「水俣」
・シューマッハー「スモール・イズ・ビューティフル」
・ベトナム戦争終結
・鄧小平復活
・ピンク・フロイド「狂気」
・「エクソシスト」公開
・世界的な省エネ運動
・ブルース・リー「燃えよドラゴン」

なんてキーワードが並んでいる。これを見ながらユルユルと妄想するのは楽しい。前後数年を含めて見ていると、どんなコジツケも可能な気がしてくる。そもそも歴史なんてそんなものかもしれない。

例えば、

・ベトナム戦争という大きな批判の対象が終結に向かった事で、現代的浪費社会へと批判の矛先が向けられつつある年。元従軍カメラマンのユージン・スミスは、戦場から公害病の被害者へと被写体を変えた。「スモール・イズ・ビューティフル」は、物質主義の台頭に警鐘を鳴らし、オイルショックを予言し的中させる。そして省エネ・ブーム。

・西洋的オカルティズムへ。ヒッピー・ムーブメントの中ではインド哲学や禅など、東洋の神秘が有難がれたが、西洋世界では西洋自身の神秘、すなわちオカルティズムに目が向けられつつあったようだ。コリン・ウィルソン「オカルト」の発表は71年。この年には、オカルト映画の重要作品「エクソシスト」が公開して大ヒット。サントラになったのは僅か19歳のマイク・オールドフィールドによる「チューブラー・ベルズ」である。20もの楽器を一人で操り、多重録音して完成させたが、長期間スタジオに籠り過ぎて自閉症になったというイワク付の作品。関連して「狂気」はピンク・フロイドの記念碑的コンセプトアルバムで、この頃からコンセプト・アルバムが隆盛。ちなみに五島勉「ノストラダムスの大予言」もこの年。

・戦後体制が新体制へと転換していく年。ニクソンは前年に巻き起こったウォーターゲート事件でコテンパンにやられ、苦し紛れに訪中するも、翌年には辞任。一方、訪問された毛沢東は文化大革命で建国の英雄達を追放しすぎ、鄧小平を再び表舞台に引っ張り出さざるを得なくなる。毛沢東の死去と文革の終結まであとちょっと。その後、鄧小平が自由経済を導入し、中国が快進撃していくのはご存知の通り。近代中国が国際社会に存在感を示し始めるこの年に香港的ハリウッド映画「燃えよドラゴン」が公開されているのは面白い。

…ちょっと強引だが、もう少し練れば、読む人に「ああ、1973年ってそんなに重要な年だったのね!」と思わせる事ができそうだ。

今日は長くなりすぎました…

情報の歴史―象形文字から人工知能まで
監修陣も一流。絶版にしておくのは本当にもったいない。プレミア付ですが買えます。

1973年のピンボール
未読ですが一応。

チューブラー・ベルズ

投稿者 tofuku : 11:45 PM | コメント (2)

November 06, 2006

セレ引け(せれびけ)

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以前、Podcastのラジオ番組で、辛酸なめ子さんがセレブについて語っていた。セレブはパーティに行ってもフードには絶対に手をつけないそうだ。つまり、モノを食べている姿を人前に晒さない。そして、シャンパンで乾杯し、15分くらいで帰らなければならない。二次会までグダグダ居るなんてもってのほか。…これを「セレ引け」と言うとか。

確かに。卑近な例で恐縮だけれども(といっても遠い昔の話だけれども)合コンでも、カワイイ子ほど終電が早い。あれもセレ引けの一種か。

先週末は、表参道で東京デザイナーズウィーク関連のオープニングパーティに顔を出した。幸いセレブではないのでガツガツ食べようと思っていたが、時間が遅くフードは終わっていた。ビールだけで久しぶりに会った友人と談笑。雑誌編集の友人は、今日3つめのパーティであともう1つ行くと言っていたので、最後の1つに同行させてもらう。

途中、抜け出して、もうすぐ正式オープンするクラブ/ラウンジのオープニングにも行く。オネエちゃんがいる方のクラブではなくって、オネエちゃんは居ても、どっちかっていうと踊りがちな方のクラブである。クラブ↓と発音する方ではなくってクラブ↑の方。第4声でなくって第2声で発音する方。

完全会員制なんだそうだ。パリにある本店はとっても由緒ある店なんだそうだ。近々にグッチの主催するパーティが予定されているんだそうだ。この店では「DJ」ではなく「セレクター」と呼ぶんだそうだ。その「セレクター」はパリから呼んで来ているだそうだ。お誘いのメールには「関係者限定の為、入口でこの番号をお伝え下さい」と暗証番号のようなものが添えられていた。

「セレクター」ってフランス語じゃないじゃん!とか、「関係者」って東福はそもそも関係者なの?といったツッコミはナシで。

これだけの事前情報が与えられた上で、期待するなと言うほうがムリというものだ。おそらく会員にならないであろう/なりたくっても会員になれないであろう僕にとっては、中を見る最初で最後のチャンス。めくるめくスノッブな世界が展開されているのでは!と期待が膨らむ。

感想は…うーむ。パリの下町のいかがわしい感じを出そうとしているが、日本人受けはしなさそうである。「これからは『ちょいダサ感』が大事なのかもしれない!」と自分を納得させた。確かに、白色系でツルツル/ピカピカに仕上げるだけで、それなりのクールネスは出せる。あえて違うテイストに挑戦したデザイナーの心意気を褒めるべきかもしれない。

ドアボーイはシルクハットにマント姿。店員の接客はすばらしかった。

余談だが、今まで行った中でスノッブだったのはサンフランシスコのクラブ。カリフォルニアは喫煙に関して特に厳しく、建物の中は基本的に全面禁煙である。裏を返すと、客がタバコを吸わないので、内装はヤニ汚れを気にする必要がないという事だ。倉庫を改装したその店は、昼はギャラリーで、夜は絵がかかったままでクラブ営業をしていた。大きな空間に、DJブースとバーカウンターだけがポツンとあって、あとは現代アートだけ。まだあるかどうか知らないけれど、来ている客も含めてカッコイイ場所だった。あの女のヒト、ジャッキー・ブラウンみたい!なんて喜んでいた。

僕が一番カッコ悪かったのは言うまでもない。

写真は北京で行われたアートフェアのオープニング。セレブはVIPラウンジに居るんだろうね。

投稿者 tofuku : 10:13 PM

October 29, 2006

インターネット時代の半裸

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ここ数週間は、「風邪」と「ボスの訪中」のダブルパンチだった。正確には、そのダブルパンチに「数人のお客さんの北京アテンド」という小刻みなジャブが加わっていた。頭がぼうっとしてしまって仕事が手につかず、一時はどうなることかと思ったが、漢方薬ジャンキーになりながら何とか乗り切った。

Last.fmというサービスを教えて貰ったので入ってみた。さしずめ「音楽版ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)」といったところだ。Mixiのような「素のSNS」は、大きくなりすぎると普通のウェブと変わらなくなってしまう。これからはFlickr!やコレのような「専門的SNS」が普及していくのだろう。最近はSexiiとかいう「アダルト系SNS」というのもあるらしい。会員は男だらけらしいけど…

Last.fm。iTunesでかけた楽曲リストが次々とアップロードされ蓄積され、プレイリストやチャートが勝手にできていく、という仕組みである。ある程度データが蓄積されると、似たような音楽的嗜好をもつ「ご近所さん」を紹介してくれたりもするらしい。試しに週間チャートをメインページの右側にくっつけてみた。

僕の聴いている音楽に興味ある人なんて居ないと重々承知しているけれど、自分が今聴いている音楽が見られているかもしれない、という緊張感は奇妙なものだ。自然と「カッコイイのばかり聴いている自分」を演出したくなり、それっぽい選曲をしたくなる。おがたさんも、頂いたメールの中で「面白いシステムだけれど、尾崎紀世彦を聴いているのがバレてしまうのは微妙」と言っておられた(と、ここでバラしてしまってすみません)。運営側は分かってやっているのかどうかは不明だが「自分を律する音楽の聴き方」というのは、窮屈な反面、新しいコンセプトだと思う。

大半の人にとって、音楽を聴いている時間はプライベートな時間の最たるものだろう。だが同時に、銀行の口座情報に比べれば、聴いている音楽のプライバシーなんて高が知れている。たとえ僕が日中、松浦亜弥やアニメソングをガンガンに聴いているのが分かったとしても「ああやっぱりね」と思われる程度なのがオチだし、日本に様々なオシャレ音楽を紹介している世界的音楽バイヤー:N氏が、いつもは木村カエラやビヨンセしか聴いていない事がバレたとしても、彼の音楽センスを全否定するには至らない。「プライベートな活動であるにも関わらず、それほど重要でないプライバシー」を、互いに披露しあう事でコミュニケーションを活性化させていくわけだ。

何もLast.fmに限ったことではない。ブログにしても、Mixiの日記にしても、Flickr!にしても、発信する方は自己顕示欲を満足させるために重要度の低いプライバシーを少しづつ「見せびらか」し、読むほうはそれを「覗き見」する事でコミュニケーションが成立している。

シニカルな見方をすれば、ネットで情報を発信している人たちはカメラマンの前で少しづつ服を脱いでいくモデルのようなものだ。どこまで脱いでも大丈夫か、自分で判断しつづけなければならない。そして、ひょんな事から丸裸になってしまう危険性もある事も知っておかなければならない。

なんだか暗い話に流れてしまったけれど、Last.fm、暫く試してみるつもりだ。なにせ、僕は元々丸裸だしね!

投稿者 tofuku : 05:10 PM | コメント (2)

MUNDO NOVO

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カゼッピキにより紹介が遅れてしまいましたが、10月25日、おがたたけろう氏ことMundo Novoの"Mundo Novo"が発売になりました。試聴トラックを含む紹介ページはこちら。プレイヤーとして/リスナーとして敬愛するおがた氏の音楽ですから、素晴しい内容に決まってます。お子様の情操教育に/冷え切ったご夫婦関係のカンフル剤として/ご家庭の精神の常備薬として、少なくとも一家に一枚お買い上げになるのがよろしいかと存じます。もう11月ですし、どうせだったら、たくさん買って愛する人々へクリスマスプレゼントとして贈りまくるのはどうでしょうか。もっとどうせだったら、今年お世話になった皆様にお歳暮として贈りまくるのも良いかもしれません…

なんだか「ホメ殺し」みたいになって来たので、内容についてマジメに書く。

インストゥルメンタル音楽には大体2種類ある。ステレオの前で正座して襟を正して聴くタイプのものと、ベッドやソファーに寝転がって雑誌を読みながらBGMとして聴き流すタイプのもので、まあ殆んどの音楽はこのどちらかに入ってしまう。ところが、おがた氏の音楽は、一聴したところはイージーリスニング的だが、聴きこめば聴きこむ程、酢コンブの様に味わいが出てくるという両方の魅力を合わせ持っている。おがた氏の人柄とインテリジェンスが滲み出す、そんな曲たち。

それはどういうことか。それは、マニアな貴方も大満足な上に、ギャル受けもバッチリ!という事ですぜ!

"Mundo Novo"の収録曲をヒトククリで言ってしまうと、ブラジリアン・インストゥルメンタルとでもなってしまうだろう。でも、時に60年代のヨーロッパ映画のサウンド・トラック的でもあり、70年代の西海岸フュージョン的でもあるそのサウンドは、緻密なサウンド・プロダクションに裏打ちされることで、現在のトーキョーの音になっている。そういう意味では真のクロスオーバー、真のワールド・ミュージックと言えるかもしれない。

タワーレコードのビニール袋をパーカッションとして使っている箇所があるらしいのだけれど…どこだか未だに分かりません…

Mundo Novo.jpg

もう一枚。
長い付き合いになるnovo tempoが、iTunes MusicStore経由で"circles"をリリースしたので、中国から購入させてもらった。ダウンビートなスピリチュアル・ジャズ・ミックス。この曲のカッコ良さが分かる貴方はもう童貞ではない。

circles - Single.jpg

投稿者 tofuku : 01:57 PM

October 09, 2006

Itibere Orquestra Familia

「打楽器界のハカセ」こと、おがたさんが、YouTube上のItibere Orquestra FamiliaのTVライブ映像をブログで紹介してらした。試しに貼り付けてみる。

(見にくい方は直接YouTubeでご覧下さい)

音楽的に正しい解説はおがたさんのページを参照頂くとして。

サウダーヂ・ブラジリダージ。たかだか2分の中にこれだけドラマが詰め込む事ができるなんて、と感動する素晴しいアレンジ。騙されたと思って最後まで聴いてほしい。

まず、なにが凄いってボーカルやバイオリンの女の子が若い。おそらく10代でしょう。うら若きブラジル人女性が、こんな一般受けしなさそうな音楽に青春を燃やしているのが信じられない。ブラジルのティーンエイジャーは皆、ビーチでトップレス姿でサンバを踊っているもんだと思っていた。

もう一点の見所は
全員普段着、というか部屋着
なところ。"Familia"の名に恥じないアットホームな雰囲気だ。

作曲は鬼才エルメート・パスコアル。ジャズ、ロック、クラシック…ジャンルを超えてファンが多いミュージシャンである。

僕も、レコードを幾つか持っているものの、失礼ながらあまりマジメに聴いて来なかった。ユニゾンを緻密に絡み合わせながら進行させていく複雑な曲は、同時に聴衆をも突き放していくような感じがして、どうも馴染めなかった。ブラジル音楽自体を聴き始めたのが遅かったのもある。学生時代に出会っていたなら、スピーカーの前で襟を正して聴いていたかもしれない。

どうやら食わず嫌いだったようだ。今度、エルメートのレコードを引っ張り出して聴いてみよう。

Calendario Do Som

今月、おがたさんの"MUNDO NOVO"名義のニューアルバムが発売になります。サンプルを聴かせて頂きましたが、これまでのアルバムに勝るとも劣らない傑作です。発売の頃にあらためて紹介します。

投稿者 tofuku : 08:52 PM

September 28, 2006

SMALLTOWN SUPERSOUND JAPAN TOURのお知らせ

日本音楽界のドミネーター、N氏よりお知らせです。中国ツアー情報も送ってくれました。

僕は今日から再び北京です。

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2004年に初めてのレーベル・ジャパン・ツアーを成功させたノルウェーを代表するアヴァン・レーベル<スモールタウン・スーパーサウンド>の再来日が実現!


AFTERHOURS PRESENTS CLOSEST MIX #20
Smalltown Supersound Japan Tour 2006

■11.1(水) 名古屋 / KD JAPON
■11.2(木) 大阪 / Sunsui
■11.4(土) 東京 / 渋谷 O-Nest
■11.5(日) 東京 / 渋谷 O-Nest

TOTAL INFO AFTERHOURS www.afterhoursmagazine.jp

ライヴには前回も参加したKIM HIORTHOYをはじめ、デビュー・アルバムも好調のふたり組、TOY、ミニマル・ハウス時代からの重鎮MENTAL OVERDRIVEの3アーティスト。さらにDJにはROYKSOPPとの交友で知られるBJORN TORSKE、さらにレーベル・オーナー、JOAKIM HAUGLANDも参加するという豪華ラインナップ。

■KIM HIORTHOY
イラストレーター、グラフィック・デザイナーとしても活動する、文字通りのマルチ・アーティスト。フィールド・レコーディングやチープなサンプリングをベースに、独自のコラージュ・サウンドを奏でる。最新作『My Last Day』も、もう間もなく!
■TOY
UKの作曲家、Alisdair Stirlingと、JAGA JAZZIST等のプロデュースでも知られるSIR DUPERMANNことJorgen Traeenのデュオ。子供向けTVソングや日本のチープなエレクトロを意識した、愛嬌あるデビュー・アルバム『Toy』を発表したばかり。
■MENTAL OVERDRIVE
80年代後半からテクノ/ハウス・シーンで活躍し、伝説のレーベル、R&Sを代表するアーティストだったPer Martinsenのソロ・ユニットで、あのROYKSOPPにも多大な影響を与えたことで知られる。現在はエレクトロからディスコまで幅広いフィールドで活動。
■BJORN TORSKE
ノルウェーのハウス・シーンを牽引したレーベル、Telleのトップ・クリエイターとして活躍した後、2005年にSTSに電撃移籍。90年代初頭から活躍し、同郷ベルゲンのROYKSOPPとは作品、ツアーでの交流も深い。最新作は移籍第一弾の12インチ『Ny Lugg』。

[同時開催]

KIM HIORTHOY EXHIBITION
"Alt Fins - 全部ある"

10.31(tue) - 11.5(sun) NO.12 GALLERY

来日公演とあわせて、KIMの私家版イラスト集『Alt Fins - 全部ある』を日本版として限定復刻します。総頁320P、B4変形版で、価格未定。オリジナルは彼が2001年に限定500部作ったもので、現在は絶版。ライヴ&エキシビジョン会場での販売になります。あわせて、直筆のイラストや書籍、Tシャツも展示販売します。変更の場合もありますので、詳細はアフターアワーズWEB(www.afterhoursmagazine.jp)にて事前にご確認の上ご来場ください。

■NO.12 GALLERY 13-20時(最終日のみ15時まで)
渋谷区上原2-29-13 Tel: 03-3468-2445
www.geocities.jp/no12gallery

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SMALLTOWN SUPERSOUND CHINA TOUR 2006
KIM HIORTHOY (LIVE)
MENTAL OVERDRIVE (LAPTOP SET)
JOAKIM HAUGLAND (DJ SET)

Oct 4 2006 9:00P Tang Hui Shanghai
Oct 5 2006 9:00P Nhu Club Beijing
Oct 6 2006 9:00P Xinghai Concert Hall Guangzhou

投稿者 tofuku : 09:36 AM

September 20, 2006

540円なんだって。

apples.jpg

過日、ある方に「北京一言情報ブログ」と評して頂いたこのニッキ。ついに「情報」と認められたか、と少し嬉しかった。これだけつらつらと書き連ねて、それでもなお「一言」と言われたのが気になるけれど、あんまり気にすると胃腸を痛め、消化が悪くなり、がんばって維持している体重が落ちてしまいそうなので忘れよう。

おっと、ちょっと待った。

実は11年続く「小粋な音楽情報サイト」だった。書いてる本人すら忘れる所だったよ。あぶないあぶない。昔は、世界で1000枚しかプレスされないレコードの情報を2000人に配信していたものだ…全然自慢になっていないような気もするけどね。あんまり気にすると(中略)体重が落ちてしまいそうなので忘れることにする。

関係ないけど、今日黒いTシャツを着ていたら、「あんたホリエモンみたいだね」と言われた。デブって言いたいの?確かに、最近はお腹の出方がオジサンぽくなってきた。加齢臭が出てくるのも時間の問題かもしれない。インド人のようにカレーを食べまくり、カレー臭で覆い隠すしかない。

話を本筋に戻して久しぶりに音楽情報。

パーカッショニスト、おがたさんのブログに「私の2ndアルバム"Perpetual Motion"が540円で買えます」という記事が載っている。アン・サリーのスキャット入りタイトルトラック、Butti 49のリミックスを収録した知る人ぞ知る名盤が特価!

おがたさんとの繋がりはもう10年にもなる。音楽もブログも簡潔ながら知性がにじみ出ている…「パーカッション界の教授」と呼びたい。もし、世の中が藤子不二夫のマンガだったら、確実にハカセと呼ばれていただろう、そんな人である。特に、フュージョン/クロスオーバーの知識は脱帽モノだ。

この喩えで思い出した。

スポーツ界では、ドイツ人の強い選手は「カイザー」「皇帝」、東欧やロシアのカワイイ女性選手は「妖精」、金髪のカッコイイ選手は「プリンス」と呼ばれる。では、日本の強い選手は何と呼ぶべきだろう?「ナデシコ」とか「サムライ」は全体を指してそう呼んでいるのであって特定の国民的人気選手を指しては居ないのである。

どうやらカズは「キング」と呼ばれているらしい。麻布十番の同僚である竹森君は、「日本人なのにおかしい、『ミカド』と呼ぶべきだ!」と主張している。今のところ大手メディアは全く耳を貸してくれていない様子だが、僕自身は非常に的を得ていると思う。例えば、『ショーグン』はどう?と聞くと、それはフランスの選手に取られてしまっているんだそうだ。「冬将軍」の語源もナポレオンだもの、それはあり得る。

話はそこから発展し、中国選手をどう呼ぶべきか、になった。「皇帝」や「エンペラー」も良いけれど、現在の中国は共産国家で、封建制を否定することから始まっているので少し変だし、第一ドイツとカブッてしまう。

ならば、「書記長」はどうか?

「書記長、ロングパスをヘッドで合わせたぁ!」

イケているが、旧ソビエトならともかく、中国の政治体制では書記長はそんなに偉くない。もちろん偉いけど、国民的ヒーローを喩えるには力不足である。残念。

ならば、「主席」はどうか?

「主席、渾身のボレーシュートを放り込んだぁ!」


なかなか良い…でも、今日は飲みすぎたようです。

投稿者 tofuku : 01:19 AM | コメント (2)

March 28, 2006

中国語ラップ

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こちらに来るようになって「中国のヘビメタのCD買ってきて」とか「中国ヒップホップが聞きたい」などの要望を受けることが多くなりました。

でも、中国で若者が聞いているポップス=C-Pop(?)は、台湾発のモノが殆んどなんですね。国産(というか北京政府的には「大陸産」。なんつったって一つの中国ですからね!)では、ポップスというよりは美空ひばり/谷村新二的な本格歌謡曲が多いです。アンダーグラウンドではクラブミュージックを作っている人も居るみたいですが…(北京発のテクノ・ユニット「超級市場」というのを一度聞いてみたいと思っています)なかなか聴く機会がありません。

そんな折、Podcastで見つけたのがこの番組、「漢語動詞三字経」。2~3日に一度更新される、30秒ほどの中国語番組です。「三字経」とは、三文字からなる詩によって道徳を説いた中国古典で、この番組でも、1文字の動詞を含む3文字の短文が毎回紹介されます。

で、番組の内容というと…8ビートのドラムに乗せて、その3文字をひたすらシャウトするのみ!という、シンプルかつ強烈なカリキュラムとなっています。

例えば、

「走、走、走、快走バ、走、『行く』、快走バ、『早く行こう』、快走バ…」
(ゾウゾウゾウ、クァイゾウバ!、ゾウ、行く、クァイゾウバ!、早く行こう、クァイゾウバ!…)

などなど。
最初は爆笑しつつ聴いていたのですが、そのうちに四声や発音が脳に刷り込まれ、気づくと口ずさんでいる、という現象が起こります。まさに麻薬のようなライムと言えるでしょう。更新毎に、職場の中国人達にも大音量で聞かせていますが、気づくと彼等も口ずさんでいたりします。まさに、Bボーイズムが国境を越えた瞬間でした。

子供の頃、最初にラップミュージックを聴いた時から「普通にしゃべった方が分かりやすいじゃん」と漠とした疑問を抱き続けて来ました。この歳になって、漸く分かりました。リズムに乗せた方がメッセージが強く伝わる事が!(この場合は発音ですがね)

検索してみると、この番組を配信している清原文代先生は、大阪府立大学の中国語の先生でらっしゃるようです。清原先生自らの声かどうかは分かりませんが、小さな部屋の中、マイクとドラムマシンというシンプルなセットで、録音を行っている姿を勝手に想像してしまいます。

画期的な語学教育番組です…是非続けていって頂きたいと思います。

投稿者 tofuku : 02:41 AM | コメント (8)

February 06, 2006

オマーは懐メロか

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Omar with Caroll thompson @ bluenote tokyoに行って来ましたwith N氏。トーキンラウド時代の曲を演り始めた瞬間、2人で「オオー!!」と盛り上がり、その次の瞬間、2人で「これがオヤジ化したってことかー」と凹みました。自分が精一杯背伸びしていた頃。青春だったんだなぁ…

しかしこの人、全然変わりませんね。新曲を出しても出しても、曲の構造は15年間一緒。地軸のようです。クリシェと言ってしまえばそれまでですが、観客はその最高のクリシェを聞きに来ているんです。

美声ではないのに何故か心に沁み入るOmarの歌声…最高。ああ、やっと懐メロを愛する気持ちが理解できた…

omar2.jpg

唯一、持って居なかった最新アルバムを買い、サインもらいました。「僕は彼(N氏のこと)とは友達なのに、(サンプルをもらったりせずに)自分で買ったんだぜ!偉いだろ!」と言ったところ、「ありがとう!また来てくれよな」と笑顔で握手してくれました。ジャネット・ケイをプロデュースする大物がですよ?ジャケット写真からは、クールでとっつきにくい人物像を思い描いていたんですが、一気にファンになってしまいました。

3月には、スーパーバイヤーN氏在籍のP-Vineから、ニューアルバムをドロップするとか。日本先行発売になりそうだとか。スティーヴィー・ワンダー参加だとか。楽しみですね。


Best by Far

投稿者 tofuku : 08:55 PM | コメント (3)

December 19, 2005

再発希望

pumpkin_sculpture.jpg

日本音楽界のドミネーター、N氏へ告ぐ。ピアソラなんか放っておいて、佐藤未樹"I'm A Woman"を再発すること。というかして欲しい。いやして下さい…

もう半年も前になりますが、敬愛するレコード・コレクターのイノウエさんから、ミックスCDを頂きました。ずっと心に引っかかって居たのですが、先月帰国した折に、やっとジックリ聞くことができました。

イノウエさんのミックスは、コレクターにありがちな高価なレコードを自慢するようなモノではなく、またミックステクニックを見せ付けるものでもない、真の音楽ラヴァーならではの内容。新/旧、洋/日、クロスカルチュラルな選曲は音楽生活の長さを物語っています。今回も、(N氏がまだ絡んでいない頃の)ボビー・ヒューズの楽曲に黒柳徹子の語りをカブせるなどのユーモアを織り交ぜた楽しい出来でした。

大抵の曲は、アナログもしくはCDで持っていたり、聴いたことがあったり、もしくはイノウエさん自身から譲っていただいたものだったりするのですが、中でも目を(耳を?)惹いたのは、佐藤未樹による"Spain"。チック・コリアのアノ名曲を華麗なビッグバンドバージョンで歌い上げる、期待の新星!ま、25年前の話なんだけどね。

数ある"Spain"カバーの中でも、最高レベルなんではないかと思った次第です。

DJの人たちがコレクトしているジャパニーズ・フィーメール・ヴォーカル・モノには、日本を代表するソウル・ディーヴァこと笠井紀美子のハンコック共演盤"Butterfly"、日本ジャズ界の元オシャレ・サーティこと阿川泰子の"Skindo le le"収録盤"SUNGLOW"なんかがありますが、これらはいずれもCD化されています。この佐藤未樹盤も、日本音楽会の振興のために、是非再発すべきなんじゃないかな、と思わない?ねえN氏。ご本人も現役バリバリみたいだし。

日本のジャズ・ヴォーカルは、独特の線の細さが特徴だと思っていましたが、この人の声の太いこと太いこと。本当に日本人離れしています。ともかく、このアナログを帰国時に手に入れるのが先決だな。

と思いながらチック・コリアを聴き直す北京の夜。

Butterfly

SUNGLOW


写真は、(どちらかというと)高級料理店に飾られていたカボチャ彫刻。こんな暇があるなら、キチンとダシを取って、味の素の量を減らして欲しいと思うのは僕だけでしょうか。


追記:"Spain"は、山岡未樹(旧姓佐藤)さんのニューアルバム"I'm in Love"にも収録されているそうです。

投稿者 tofuku : 12:59 AM

November 01, 2005

DJ選曲術

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DJ選曲術―何を考えながらDJは曲を選び、そしてつないでいるのか?
沖野 修也 (著)

バンドスコア/音楽教則本界のリーディングカンパニー、リットーミュージックからこんな本が出たそうです。今までもDJ関連の書籍は色々出ていますが、理論的に書かれたのは「世界初の試み」だそう。

★DJの思考回路を論理的に記した世界初の試み「選曲論」
★ラリー・レヴァンほか有名DJ12人の選曲メソッドを徹底分析
★沖野修也による誌上オリジナルDJミックスを3パターン収録

世間的には「無軌道な若者達」の代表として認知されているDJ(実際はマジメな好青年ばかりで、そんなことは無いと思うのですが)。彼らのための理論書が出てしまうとは、勉強大好きニッポン人の面目躍如です。

人前でDJをやらなくなって久しい僕ですが、以前、好んで音楽理論書を買って本棚の肥やしにしていた頃を思い出し、かなり魅かれています。どんな風に理論化してるんでしょう?読んで、iTunesの選曲を考えてみるのもいいかも知れません。

音楽理論書といえば、菊地成孔さんがブルータス誌の「旅に持って行く本」というアンケートに"Lydian Chromatic Concept of Tonal Organization for Improvisation"を挙げて居ました。途中で寝てしまっても落ちない程度のボリュームが良い、とか書いてあったと記憶します。僕の中では音楽理論書は、思想書と並ぶ「眠れない時の特効薬」です。あの菊池氏でもそうなんだぁ、と思って何となくホッとしてみたりして。

これで、僕にとっても建築書は「かなり眠れるチョイス」です、とカミングアウトできます。

投稿者 tofuku : 05:33 PM

October 28, 2005

珈琲を飲みつつCD評

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「パラディーソ・コーヒー」。

学校の中に、コーヒーショップが出来ていました。カウンターの形、システムなどは露骨にスターバックスのパクリです。

中国のスターバックスのコーヒーのお値段は、日本のそれと変わりがありません。当然、庶民はあまり行かず、外国人や高所得者が集まるエリアに立地しています。「パラディーソ」の場合、貧乏学生相手に当然そんな商売は成り立たないので、Lサイズのラテが100円、パン類は50円前後と安い価格設定です。味もなかなかで、店員の感じも良く、このところ通いつめています。

日本でエスプレッソ・メーカーを買って持ち込もうかとも思っていたところ、おかげで無駄な出費が避けられましたよ。万歳。

Five Corners Quined / Chasin' the Jazz Gone By

やっとコレ買いました。「最近、マイ・ブームが一巡してジャズに戻ってきた」と言って憚らないスーパー音楽バイヤーN氏によれば、リスナーの耳が肥えすぎたために閉塞してしまったクラブ・ジャズ周辺にあって、こういった生音系クラブジャズだけは一定のセールスが見込めるんだそうです。最近、この手の音楽は「ニコラ・コンテ系!」というPOP付きでプッシュされてますね。ニコラ・コンテ自体、今のスタイルになったのはここ数年だと思うんですが…

ともかく、これは捨て曲なしの素晴しい「ニコラ・コンテ系」です。マーク・マーフィーが参加で鼻汁ほとばしるパワフルなボーカルを聞かせてくれます。

Mark Murphy / Midnight Mood

マーク・マーフィー関連では、こんな再発が。"Why and Now"は何度聞いても素晴しい名曲。このアルバムに収録されているバージョンは、タイトな演奏の中で揺らぐマークのボーカルがクールな名テイク。

Jon Lucien / "I Am Now/Mind's Eye/Rashida"

最近は、「抱き合わせ販売」的な再発も目立っています。Lucienのコレはなんとアルバム3枚収録。これはどういう現象なんですかね?N氏。ともかく、数々のコンピに収録された"Listen Love", "Would you Believe in me"を含む32曲が、1枚分のお金で手に入るのはお得感があります。
(注:リンク先のアマゾンの価格設定は高いですね…もっと安い値段で買った気がするんだけど、なんでだろう?)

僕は以前から自分で聴く曲は自分で選曲したいタイプで、ベスト盤、コンピレーション盤、MIX盤の類は買わないほうです。「自分で選びたい派」にフィットするこういった企画は大歓迎です。大容量iPodの普及で、コンピレーション盤やベスト盤は今後廃れて行くんじゃないかなぁ。

no_image.jpg bird / bird’s nest

とか言いながら、こんなベスト盤買っちゃいましたけどね。

クレイジー・ケン・バンド / Oldies but Goodies

当然、N氏を擁する某会社のコレもね。
そう言えば、「本人より詳しいN氏情報」を自負する当ブログは、カテゴリ「N氏」を新設しました。ご活用下さい。

no_image.jpg Sandboy / Echoes

ニュージャズ系ではこんなの買いました。知的ブロークンビーツButti 49経由オシャレ系。これが真の現代アーバン音楽。

投稿者 tofuku : 12:20 AM

October 23, 2005

iDJ

注目の新製品、NumarkのiDJ。私も「日本の音楽界を『密かに』リードし続ける敏腕音楽バイヤー」N氏より教えて頂きました。

僕も、iPodを買ったばかりの頃は、コードを持ち歩いてお店のミキサーに繋いだりして遊んでいました。直接繋げれば良いのに…と思った覚えがあります。その点では、出てくるべくして出てきた製品、といった感じです。

コントローラーの使用感は実物を触ってみないことにはなんとも言えませんが、スペックによれば、やはり、スクラッチは勿論ピッチコントロールもできないようです。iPodのDockが2つ繋がっているミキサー、といった程度の機能しかありません。お部屋でDockの代わりに使うと、ちょっとオシャレかもしれません。でかいけど。

ブティックなどのお店に置くのもいいかもね。これからワイアレスで飛ばすことができれば、いろいろな可能性が出てくると思います。なんにせよ、まだ発展途上の製品なので、これからもっと面白いのが出てきそうですね。

ちなみに、Shuffleを除く第二世代以降のiPodなら、全て使えるようです。

注目すべきなのは、「CD持ち歩きゃいいじゃないっすかー!」とiPodに全く興味を示さなかったN氏が一番大騒ぎしている点です。

子供の頃、姉の部屋に忍び込んで、本棚の星新一作品をよく読みました…

投稿者 tofuku : 07:24 PM | コメント (2)

July 18, 2005

Baker Brothers

baker_bros.jpg

先週金曜日は、某(中略)スーパーバイヤーN氏と、渋谷JZ Bratで行われたBaker Brothersの公演(というよりはクラブイベント)に行ってまいりました。

対バンは、もうかれこれ10年近い付き合いになりつつあるエアバス。メンバーの皆さんにも久しぶりに会って挨拶しました。アルバム収録曲(アルバムについては以前の日記参照)、新曲、織り交ぜながらのライブでしたが、特に、AOR的ハーモニアスなフレーズが織り込まれた感じの新曲達が素晴しかった。

なんだかんだ言って、僕らの世代にとって、90年代のアシッドジャズの衝撃というのは非常にでかい物でした。非常にゆっくりとした歩みですが、いろいろなジャンルの要素を咀嚼しつつ、10代に聴いたサウンドに対するカウンターを作ろうと試行錯誤している彼らの姿は、非常に共感できます。

さて、ベイカー・ブラザーズ・フロム・UK。彼らの音楽は逆に、アシッド・ジャズで何が悪い、カンタベリー系で何が悪い、ノーザン・ソウルで何が悪い、と言わんばかりのイギリス・ヘタウマ系ド直球ジャズ・ファンク。やっぱり、僕はこういうのが好きなんだよね、と確認。やっぱ、音楽を進歩史観で見るのは間違ってるかもなー、というエアバスを見たときとは裏腹な感想を抱きました。CDは以前、試聴したものの「イマサラ感あるなー」とパスしちゃいましたが、強力なライブを見た今は、もうちょっと違った視点で楽しめそうです。

エアバスも、ベイカーブラザーズも、ルーツは一緒。期せずして、全く違うところへ分岐した二つのバンドのライブでしたね。

ベイカー兄弟は、非常に勉強熱心でして、他のバンドのライブもずっと観察したり、機材について質問したりしてました。エアバスも「一緒にUKを廻ろうぜ!」と声をかけられたそうです。人の良さそうな兄ちゃん達でしたよ。

投稿者 tofuku : 03:57 PM | コメント (3)

July 08, 2005

Musical Baton

今ハヤリの、ミュージックバトンというものを頂いてしまいました。しかも4本

バトンと聞いたときには、ラッタッターとバトンを振っているバトントワリングのお姉さん(もしくは西川のりお)の姿を思い浮かべましたが、そうではなく、リレー競争のバトンなんですね。

最初はtutuさんから「渡しますよー」という連絡を頂き、さーて何を書こうかな、と考えながらも放置(スミマセン)していたのですが、今回出張から戻って、色々な方の日記を巡回していたらパーカッショニストのオガタタケロウ氏、香港の美人秘書ますみさん、そして、今をときめく世界の(中略)スーパーバイヤーN氏こと名倉「帰ってこないヨッパライ」和哉氏から指名されている事が判明致しました。他にもこっそりバトンを私に出している方がいらっしゃいましたら、連絡下さい…

■Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)

30.14GB。最近移動が多いので、基本時に音楽はパソコンとiPodベースです。


■Song playing right now (今聞いている曲)

・Allan Holdthworth / "Metal Fatigue" / "Metal Fatigue"

シャッフル・プレイで聞いていた、アラン・ホールズワースの「金属疲労」。このアルバムを聴くたびに、不謹慎ですが、御巣鷹山の日航機墜落事故を思い出します。確か、後部の「圧力隔壁」が「金属疲労」で壊れたのが原因だったと記憶してます。こういった不幸な事故が起こるたびに、人々の脳味噌にに「ダッチロール」「心身症」「競合脱線」といった奇妙な専門用語が断片的に刷り込まれていきます。

関係ないですが、この前会ったフライト・アテンダントの方は機内食の事を「ミール」と呼んでました。飛行機の世界は「どうして簡単な日本語にしてくれないの!」と思う言葉が多すぎます。オープンジョーだとかブラックアウトだとか、もうちょっと分かりやすくして欲しいです。まあ、建築の世界も飛行機業界に負けないくらい奇妙な専門用語満載なんですけどね。

ところでこのアルバム自体は、天才ホールズワースの中でも傑作に入ると思います。


■The last CD I bought (最後に買ったCD)

・Sade / "Love Deluxe"

どこで、そして何故いまさら買ったのかは聞かないで下さい、
書いてて思ったのですが、中国で買っているCDは、ラブ系のものが多い事に気づきました。心もカラダも砂漠化し、水とラブ、両方に飢えているようです。そういえば、この前エッチ系美容院の近くでタクシーを拾おうとしていたら、店内からわざわざ女の子が呼び込みに走り出して来ました。そんなに物欲しそうな後姿だったのでしょうか。


■Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)

いやー、これは本当に困ります…さすがに音楽通の皆さんは、心をくすぐる「おいしい選曲」をしてらっしゃいます。試行錯誤してみましたが、僕はベタな奴になってしまいました。

・Shakatak / "Night Birds"
これでしょ、やっぱり。子供の時に買ったカシオのキーボードのデモ曲はこれでした。これって、オトナだよなー。と思いながら何度もデモを聴いていた記憶があります。まさにマンハッタンそのもの。まだ行ったことはありませんが、ニューヨークではこの曲そのままのアーバン・ライフが花開いているだろうと確信しています。今、カシオのキーボードのデモソングは何になってるんでしょうかね。

・Emerson, Lake & Palmer / "Tarkus" / "Tarkus"
高校時代に到来したプログレ・マイ・ブーム。来日したキース・エマーソンを楽屋口で待ち、サインを貰ったことが思い出されます。このおっさん、未だにライブでオルガンぶっ壊してるんでしょうか。

・坂本龍一 / "千のナイフ" / "千のナイフ"
高校生の頃、映画の「ラスト・エンペラー」のヒットもあって、坂本龍一を聴きまくっていた頃がありました。「千のナイフ」のボコーダー・ヴォイスから本編へと繋がっていくイントロ部分は何度聞いても素晴しく、このイントロだけで御飯3杯はいけます。

・T-SQUARE / "Truth" / "Truth"
バブルの象徴「F1」の印象が強すぎて、現在では全く省みられなくなっているスクエアですが、このアルバム自体は実はなかなかいけます。御飯1杯くらいは。

・Chick Corea Elektric Band / "Time Track" / "Light Years"
大学受験から逃避しながらGRPを買いまくっていた頃。それまで良く分かっていなかったチックコリアの凄さがようやく分かった曲。

・Max Beesley's High Vibes / "Mr. Jackle"
CD店で何気なく手にしたアシッドジャズの金字塔的コンピレーション、Totally Wired。ここからクラブミュージックを聴くようになりました。

・United Future Organization / "Loud Minority"
これぞまさに金字塔。ここら辺から打ち込みモノも聴くようになりました。

・Viva Brazil / "Skindo-le-le" / "Viva Brazil"
ますみさんも挙げていた曲。「今度ウチでアナログを再発するんすけど、オリジナルのレーベル面が分からないので、参考にするんで貸して下さい」と音楽業界の(中略)N氏から依頼されて貸したレコード。後にも先にもレコード会社にレコードを貸した事はこの時だけです。参考にした結果、再発版のレーベル面はオリジナルと全く違うものとなりました。全く、どういう会社だよ。でも大好きP-ヴァイン。

ええ、実は8曲になってしまいました…そして、自分が根っからのフュージョン野郎だという事を確認しました。


■Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5人)

さて、ココまで来てしまいました。4人の方からバトンを渡されたので、20人の方を指名しなければならない計算になります。が、私の音楽友達の皆さんには、もう一巡してしまったようでして…久しぶりに抽選君に登場して貰って知り合いの方から無作為に選ぼうかとも思いましたが、ブログや日記を書いていない方に廻すわけにも行きません。「実はちょっと書いてみたい」という方、こっそり連絡下さい。

投稿者 tofuku : 08:05 PM | コメント (7)

June 19, 2005

中国の正規盤

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中国と聞いて、海賊版が横行する国というイメージを抱いておられる方、多いんじゃないでしょうか。いや実際そうなんですけれどね。でも正規盤も案外健闘しています。

写真は「飛児」(FIR、フェイアル)というポップスグループの正規盤CDです。中国のELT、って所でしょうか。かなり凝った作りになっていて、日本のポップスと同等、もしくはそれ以上のクオリティです。

海賊盤との主な違いは、海賊盤に比べて、パッケージが豪華であること(美形ボーカルのポスター付き)、2枚組みで、次アルバムの予告曲(?)やデモ(プリプロ)版が収録されていること等。パッケージ付きの海賊盤が12元程度(160円)、裸のコピーCDが7元程度(100円)なのに対して、35元(455円)。海賊盤の3倍近くしますけれど、中国の物価水準、それとCDを買ったり聴いたりする層の収入などを考えると、比較的コンペティティブな価格だと思います。ファンの人は正規盤を買うのでは。

一番驚くのは、CDショップで海賊盤と正規盤が仲良く並んで置かれていることです。中身は殆んど違いがないデジタル形式である以上、印刷の美しさなどのパッケージの質で競合するほか無い。キレイなパッケージで見たいのは、実力派ヴォーカルよりむしろ美形の歌姫なわけでして、正規盤で稼いでいるメジャーレコード会社に在籍するアーティストはとんでもない美形ぞろい、という事になります。

正規盤パッケージにはグレーのシールが貼られていまして、水で濡らすと文字が一時的に消える仕組みになっています。以前はホログラフのシールが貼られていたようですが、それもたちまちコピーされてしまって、今のシールに落ち着いたようです。

中国の海賊盤CD・DVD事情ですが、それはもう、ひどいもんです(北京では取り締まりが強化されていて、少しづつ街から姿が消えていっています)。でもその一方で、特に日本発のコンテンツに関しては、正規盤が全然流通していない、という事情もあります。例えば日本の文化に興味がある人が音楽や映画を見ようと思っても、海賊盤を見るほかありません。今後、政府はオリンピックに向かって取り締まりをますます強化していくでしょうから、各レコード会社もどんどん進出して正規盤が流通する仕組みを作って貰いたいものです。やはり、ある程度著作権が保証されていないと音楽の多様化は望めません。

とりあえずタワレコかHMVが出来て欲しい…

投稿者 tofuku : 02:54 PM

June 05, 2005

CD寸評集

また北京にやってきました。

中国に居る事が多いこともあって、ヴァイナルは殆んど買わなくなってしまいました。東京に戻った時に10-20枚前後のCDを買い込み、それをiPodにぶち込んで中国にやってくる、最近はそんな音楽生活をしています。

このページはもともと音楽レビューページでした。初心に立ち返って最近買ったCDをピックアップして寸評を。新譜、というにはちょっと古めのものも幾つか含まれていますので、ご了承下さい。

Takero Ogata / Texture

このページにも良く登場する(して頂いている)おがたさんの3rd。ライトなアンビエントBGMとして軽く聞き流す事もできる一方で、聞き込むほどに味が出るスルメCD。チャイルディスクの竹村さん的な、真の意味でのインテリジェンスを感じる。頭は良いけれどイタズラに難しい言葉は使わない「ホントに頭が良いヒト」の物言いのような、そんなイメージ。

Airbus / Bombonera

こちらも付き合いの長いAirbusのニューアルバム、Beams Recordsから。これまでになくポップな仕上がり。バンドという形態をとっているクラブミュージックのグループは、ともすれば黒いグルーヴを志向し、そちらに突っ走っていってしまう(もしくは突っ走ろうとする)傾向があるけれど、うねりを抑えたフラットなリズム/乾いたリズム系の音色からは、その意志は殆んど感じられない。これがある意味、現在のトーキョー音楽に対する、彼らの回答なのでは。

Zap mama / Ancestry In Progress

ザップ・ママ。最高に完成度が高いクロスカルチュラル・ソウル。普通ワールドミュージックのテイストが入ると、どこかバタ臭くなってしまうものだが、クール炸裂。エリカ・バドゥ参加。ジャケット/スリーブのアートワークもカッコいい。

Hird / Moving on

Koopにも参加していたユキミ・ナガノ嬢(なぜか、この人って「嬢」が付けられるよね、ロバート・フリップ「卿」みたい)が参加しているのが売り。北欧系ニュージャズそのままで、目新しさは感じない。この手のサウンドが好きな人は押えておくべきかもしれない。

Franckroger.jpg Franck Roger / In my mind

某P-ヴァ○ン・レコーズが国内独占配給を行っているフランク・ロジャー、フランスのディープ・ハウスのヒト。ノンストップ・ミックスの構成。今後定番化しそう。

Herbaliser / Take London

ハーバライザーの新譜。なんだかんだ言いながらも未だに現役なニンジャ・チューンってやっぱり凄い。クインシーの"The Lost Man"のサントラのネタをブリッジとして使う全体構成。今更感がビンビンに漂うトラックメイキングの手法だが、未だに埃を被っていないニンジャ節/ハーバライザー節。「何を今更」と思いながら買い、聴きながら「やっぱり買ってよかった」と思ってしまう。

jukka.jpg Jukka Eskola / Jukka Eskola

ユッカ・エスコラ:New Spirit Helsinkiにも居た人のファーストソロ。この手のCDは、「やっぱ、クラブ系にカテゴライズされるヒトも、実はハイブロウなジャズにコンプレックス抱えてるんだなぁ」と思わせる内容(つまり、必要以上に頑張っちゃってる内容)が多い。このCDもソロのフレージングなどはモーダルなものも多く、かなりジャズ寄りだが、ギリギリの所で踏ん張って、クラブミュージック的なクールネスを失っていない。レアグルーヴの有名フレーズが時たま登場。佳作。

Harris Simon Group / Swish

旧譜。これぞ西海岸系ブラジリアン・フュージョン!

paolo.jpg Paolo Fedreghini & Marco Bianchi / Several People

ちょっと古いが、スケマ/ニコラ・コンテ系が好きな方には。この手のギャル受け系オシャレ・ジャズには、少々食傷気味だけど、全体的に完成度が高い。キラー・チューン満載。

投稿者 tofuku : 12:29 PM

May 31, 2005

もっとパティトゥ「ウ」イッチ

件の「日本における『音の総合商社』、あるいは『音楽界のオスカープロモーション』との異名を持つP-○ァイ○・レコーズに身をおきつつ、(中略)しているスーパーバイヤー」N氏から以下の提案がありました。

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(前略)ただそれは「パティトゥウィッチ」や「ファラオ」ほどの大きな相違ではありません。なにせ「パティトゥウィッチ」に至っては、僕の一方的な思い違いなわけで、今のところ誰が見ても敗色濃厚、それをあんな風に譲ってくれるT氏はさすが、名実共に「太っ腹」です。また、「ファラオ・サンダース」については、どうもちょっとしたストーリーがあるようなのですが、それはT氏の次なる推測の発表を待ってからにしたいと思います。

なお、氏の「15文字タイプは煩雑に過ぎる」という指摘に関してですが、"pathitoxuwitti"とすることによって若干ながら負担を軽減できるのではないか、というカウンタ・オファーを提示させていただきたいと思います。これなら総タイプ数が14文字となりますから、もし一年で100回、この偉大なる早弾ベーシストのことを話題にする機会があったとしたら、100文字分の省エネルギーとなるワケです。(以下略)

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実は、今日の午後から、4日間ほど東京へ戻る予定です。今回はバタバタと過ぎてしまいそうで、遊ぶ時間はちょっと取れなさそうです…なんとかCDを買い込む時間くらいは確保したいと思っています。

「もっとファラオ問題」の推理については、後日発表させていただきます。それまでは、コメント欄にてご意見を募集しておりますので、どうぞご参加下さい。

ジョン・パティトゥッチでもパティトゥウィッチでもどっちでもいいけど、一体誰なのよ?と思っている方に、一応公式ページを紹介しておきます。音楽的には、「おいおい、そんな早弾きするんだったら別にベースじゃなくても…」と揶揄されるくらい、突っ込みどころ満載のテクニシャン系ベーシスト。とはいえ、チック・コリアとの長い競演競演経験は、単なる早弾き野郎ではないことを証明しています。

スタンリー・ジョーダンとかもそうだと思いますが、合衆国のテクニカル系ミュージシャンは、見た目は単なる曲芸ですけれど、アメリカという所は単なる曲芸だけでは認知されない、厳しい場所でもあるのでしょう。実際にCDを聴いてみると、彼(彼女)なりのオリジナリティーある表現をするためにはこのプレイスタイルは不可欠!と思えるくらいの次元に到達しているものが多い。

以前、N氏とともにブリザブラジレイラ・プリモというブラジル音楽本の執筆に参加させて頂いたのですが、この一枚を紹介したかったからこそ参加した、と言っても良いくらいなのがジョン・パティトゥウィッチのMistura Finaというアルバム。ジョアン・ボスコやイヴァン・リンス等のバックアップを受け、テクニカルなプレイは控えられ、奇跡的なほどに優良なブラジリアン・ジャズが展開されています。テクニシャン・ベーシストとして認知されてしまっている不幸でしょうか、察するにセールスもあまり芳しくなかったのでしょう。もはや絶版状態で、入手はかなり困難になっています(上のリンク先のアマゾン・マーケット・プレイスのお店では幾つか在庫があるようですね)。是非再発して、みんなに聞いてほしいと思っています。

そして、このアルバムを紹介した本の方も宜しくお願いします。

実は、このリンクを辿ってアマゾンで購入して頂くと、僕にわずかながらアマゾンギフト券が支払われます。「東福さんには、できるだけ原稿料を払う方向で」と言われながらも結局貰えなかった原稿料を回収するためにも、どしどしお買い求め下さい。

投稿者 tofuku : 08:49 AM

May 29, 2005

続・ファラオ問題

kurage.jpg

Mixiに入っておらず、彼の宝石のような日記を読めない方のために、以下無断で引用します。

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中国方面から僕の「ジョン・パティトゥイッチ」という言い方に物言いが入った模様ですが、言わせてもらうならアレは「パティトゥウィッチ」ですから、念のため。

普段ならそんな雑音に耳も貸さないところなのですが、でもそれが「南麻布と北京を股に掛けながら東京生まれ東京育ちの僕すら真っ青なくらいにアーバン爆発な立居振舞と選曲で世のオシャレさんたちを釘付けにしているアーキテクチュラル・ディージェイ&GRP研究の第一人者として名を馳せる」T氏からの指摘とあれば、真摯に受け止めなければなりません。

ハイ。僕はこの30年にわたって、彼のことをずっと「パティトゥウィッチ」だと信じて疑いませんでした。が、よくよくスペルを見ると、どうもT氏の指摘は正しいと受け入れざるを得ないようですね。

でも、「パティトゥッチ」って、随分言いにくいなー。やはり日本語的には「トゥ」と「ッチ」のあいだに一呼吸あると、ナチュラルに感じられるのではないでしょうか?そんな思いが僕を「パティトゥウィッチ」へと向かわせたのかも知れません。そして今後も同じ呼び方を続けるでしょう(だってその方が発音しやすいもん!)。

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「東京のブルックリンこと板橋区で生まれ育つ事で得た生来のB-Boy感覚と、某国立外国語大学英文科で学んだ国内最高峰の英語力(特に華麗な巻き舌に注目!)を生かしつつ、世界中の最先端音楽をいち早くディグして日本に紹介するカリスマバイヤー」ことN氏「『パティトゥウィッチ』の方がナチュラルだ、おれは誰がなんと言おうとそう呼ぶね!」と言ってる訳ですから、ジョン・パティトゥッチ(現)サイドとしてもそろそろ改名を検討しなければならないのでは、と思います。少なくともこのブログでは今後「ジョン・パティトゥウィッチ」と表記することにします。

今まで、"pathitoxutti"と12文字タイプする事すら十分煩わしかったのに、さらに増え、"pathitoxuuxitti"と15文字もタイプしなければならなくなりました。音楽界のドミネイターと呼ばれるN氏の影響力を持ってすれば、すぐに日本中に浸透してしまうことでしょう。幸い、一般的にはメディア露出が少なめな人なので、しばらくは皆さんの手を煩わせることはないでしょうが、そこはチャンスの国アメリカ。レーガンのようにいつ大統領になるか分かったものではありません。万一そうなったら、深刻なエネルギー損失です。

しかしまあ、ファラオ・サンダースにしてもパティトゥウィッチにしても、彼らの音楽性でなく、ディスコグラフィーでもなく、バイオグラフィーですらなく、単なる「名前の読み方」だけでこれだけ引っ張ってしまいました。日記を続けてきたことで、「内容が無くても水増しして書く」能力だけがイビツにスキルアップしてしまったように感じます。

実は、いいかげんシツコイですが、この「ファラオ問題」にはまだ続きの推理(というか妄想)があります。それは次の機会に。

投稿者 tofuku : 08:54 AM

May 28, 2005

コダワリ語

お前の情報ソースはいつも同じだな!と怒られそうですが、おがたさんのブログを読んでいて驚きました。杏里とリーリトナーが結婚するんですって!?(遅い情報?)日本のポップスって、案外有名外タレミュージシャンがバックを勤めていたりするので、そういう繋がりで出会ったんでしょうね。「ANRI、『悲しみが止まらない』のここの部分のコードアレンジはこう変えたほうがいい」「あら素敵ね」なんて。

トラックバックを辿っていくと、このニュースには主にフュージョンファンが過敏に反応しているようです。特に40代の「RIT」をリアルタイムで聴いていた人には、驚きも大きいのでは。「リトナー」と聞いてピンと来ない人に対してこのビッグカップル誕生を説明するために、色々たとえを考えたんですが、良いのが思いつきません…良いのがあったら、是非教えて下さい。

ともかく「悲しみが止まらない・イン・リオ」などの、爽やか西海岸系アレンジを聴かせてもらいたいものです。爽やかじゃ困るか。

さて、今日書こうと思ったのは別のことでした。おがたさんの他のエントリーに、70年代のスィングジャーナルがマイルス・デイヴィスの事を「マイルス・デヴィス」としつこく呼んでいるとありました。僕も、学生時代に行ったバーのマスター、恐らく当時60前後の粋な紳士に昔のジャズシーンの話を聞いていた時の事を思い出しました。「テイク5?そりゃ衝撃だったさ、5拍子でジャズやるんだよ?」などなど、若造にとっては非常に面白い話だったのですが、その話の中で、何度も「デヴィス」(アクセントは「ヴィ」の部分)という発音が登場していたことを。

推測しますと、昔は、一般的にはDavisを「デービス」と発音していたのではないか、そこで「オレは下唇を軽く噛んだ『ヴィ』の発音が出来るぜ!、オレはそこらへんの一般ピープルとは違う粋な奴