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March 31, 2009
良い時代になった。のか?

あまりにもパッとしない写真だったので、パッとしたセレブに持って頂きました。作ったのはここ。
以前、米国の某大学に留学中のS君が我々の東京事務所に来た時に、「わあ、プラッターがちゃんとあるんですねぇ」と感心していた。え?プラッター?スプラッター?「いや、あそこにあるじゃないですか、プラッター。」と彼が指差した先には、プロッター(正確には大型プリンター)があった。彼は米国生活が長いので、plotterが日本語でどう呼ばれているのか、知らなかっただけみたいだったが、「なぁに西洋風吹かせてんだ、そのなんだ、キミはアメリカの事を『ステイツ』というクチか?感じ悪いなぁ。じゃあ日本はプリフェクチャーズで、中国はプロヴィンセズだ!まいったか!」とイジリ倒して笑っていた。
一昔前は、プロッターといえば、大きな設計事務所しか持てない、高級機材の代表格だったが、今や、百歩譲っても決して裕福とは言えない弊事務所にも入っている。こんな素晴らしいものが20万円しないなんて。技術革新って凄いよなぁ。価格ドットコムや、ヨドバシを見ても、何もかも本当に安いよなぁ、と感心してばかりの自分は、オッサン丸出しだ。
最近、事務所でA3複合機を買うことになった。小規模オフィス向けの人気製品で、かつての同僚がしきりと薦めていたものだ。インクジェットではあるが、A3ファックス、スキャン、コピー、なんでも出来て、しかも無線LANにも繋がると言うスグレものなのに、日本では4万円そこそこ。コピー機って、普通のオフィスで一番高いものじゃなかったっけ?良い時代になったなぁ。中国人スタッフ達の冷ややかな視線を尻目に、凄いよ、コピーもキレイだよ、これ何でも出来るよと、キャッキャッいいながら弄っていた。
もうちょっと経てば、数万円で光造形の機械やら立体プリンターが買える時代が来ちゃうんだろうか。ありえるよなぁ、既に、ちょっと大きな事務所では、模型を作るのにヒートカッターを使わず、CAMに材料を切り出させるって言うもんなぁ。
ちょうどその頃、SH事務所のHさんが遊びに来たので、その話になった。いやーほんとにねぇ、こういうモノがあるから、次々独立して、小さいデザイン事務所が乱立しちゃうんだよねと。
…ほんとに、良い時代になったのか?
昔は外注せざるを得なかったものも、今は自分でできる。便利になってるはずなのに、仕事はどんどん増えている。特に、なんでも自分でやらないと気が済まない性格の人間は深刻だ。設計に割く時間がどんどん少なくなっている気がする。
「大きい絵」を描き続けた昭和のスター達。アーティストでも、作曲家でも、建築家でも、デザイナーでもなんでもいいが、彼らは、細かな作業を信頼できるプロフェッショナルに丸投げすることで、壮大な構想を練る時間を確保していたのかもしれない。思えば、かつては一部のプロのものだった機材が、次第に安くなり始めた頃から、スターが減り、アイドル級の人達が乱立するようになった気がする。気のせいだろうか。

ブラザー工業 A3インクジェットFAX複合機 JUSTIO MFC-6490CN
これは日本向け製品。中国向けは6万円くらいする。
投稿者 tofuku : March 31, 2009 01:34 AM