- September 24, 2008 6:30 PM
- architecture/design | book | china | mono | music
真空管アンプで挫折してしまったのは今年の春頃。いや、挫折というべきでないな。転進したというべきだな…大本営発表みたいだけれど。
転進先はバミューダ沖ではなく、これ。

スピーカーの設計・製作だ。スピーカーというのは、ユニット(磁石がついてて電気で震えて音を出す部分)と、エンクロージャー(箱)の2つからなる。そして、その箱の形や素材が、音質に大きな影響を及ぼす。ユニットの方は余程のマニアでなければ作れない精密機器だけれど、箱の方ならなんとかなりそうだ。
「日本スピーカー自作界」は、なかなかに奥が深い。音楽/オーディオ評論家の長岡鉄男氏、という方が最も尊敬されていて、彼は生涯に600種類のスピーカーを設計・製作したという。遺された図面や著作は今でも書店で買える。パーツは、「日本スピーカー自作界のメッカ」こと秋葉原のコイズミ無線に揃っている。日本に帰った時に一度行ったのだけど、仕立ての良いスーツをピシッと着た、会社ではそこそこ高い地位に居るであろうオジサマ達が数人居た。日曜大工がてらスピーカーを組むんだろうか。
長岡大先生の著作を参考に、設計を始めてみると、これがまた結構分かりやすいし楽しい。音を形にするというんだろうか、音の流れや反射を考えながら箱の内部空間を設計するのはなんだか建築的な作業でもあった。職業柄、空間を図面化するのは得意である。生まれて初めて建築をやっていてよかった、と思った。冗談です。
一緒に仕事をしていた内装屋の親方を「内装なんかやっててもこの先儲かんないぞ!スピーカーの箱なんかどうだ!下手すりゃ箱だけで数万元で売れたりするんだぞ!」と、まあ嘘ではないけれど一般的でもない例を引っ張りだしてだま説得し、2種類のエンクロージャーを作ってもらった。「現場がある時についでに作るから」と2ヶ月以上待たされた。

上の写真はバックロード・ホーンと言うタイプ。中にホーンのような音道を組み込んである。下のものはバスレフというタイプ。作ったばかりの時は中低域がモコモコしてしまっていたが、スタイロフォームの塊を中に入れたり、中のグラスウールの位置を調整するうちに改善されてきた。いろんな人に聴いてもらったけれど、下の方が評判が良い。僕個人は上の奴を気に入っているが、確かに少々クセがある。
まあどちらも、総予算2−3万円で作ったスピーカーの音とは思えないのは確か。そこらのオーディオセットには負けない…と思うんだけど。
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Comments:3
- かけひ September 26, 2008 5:19 PM
ほほう・・・楽しそう。
バックロードホーンのスピーカーをダブルコーンにしてみるなんてどう?- tofuku September 26, 2008 6:35 PM
>かけひ さん
ご無沙汰してます。色々な本を読んで勉強したのですが、スピーカーを2つにするのはなかなか難しかったんです。同じユニットを2つつけると互いに干渉しそうだし、高音と低音を分ける「2way」というタイプだと回路を設計しなきゃならない…形と音の関係を聴いてみるために、とりあえず1号/2号はフルレンジ一発タイプにしました。たまたま北京にいらしてたレコーディング・エンジニアの方に聴いてもらったのですが、「このバスレフは好きだけれど、もうちょっと高音が欲しい、トゥイーターをつけてみたらどうですか?」とアドバイスされました。次回は(があれば)2way以上に挑戦してみたいと思います。
- tofuku September 30, 2008 8:34 PM
かけひさんからメールを頂きましたが、ダブルコーンというのは、コーンのドーム(写真の銀色の部分)に、高音用のコニカルコーンを取り付けたものです。私の間違いコメントを御覧になった方、どうぞ誤解なきよう…間違えないか、普通…

