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スローガンシティ #2

  • May 6, 2007 6:52 PM
  • china

ご無沙汰してしまいました。最近はスパムコメントがやたらと増えましたね…スパムも見捨てるくらい閑古鳥が鳴くサイトだったのに。いいかげん削除するのにも辟易してきたので、スパムフィルターをいじくってみました。慣れていないので、ちょっと不具合が出るかもしれません…

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バナーを見ていて思い出したことがある。

北京に来たばかりの頃は、ローカルと食事に行く道中に街の看板の漢字の読みをひとつひとつ教えてもらっていた。中国は外食率が高いためレストランが多く、覚える発音はいきおい「食べ物系」が多くなる。「川菜」はチュアンツァイで四川料理の意味、羊肉串はヤンロウチョアンでヒツジ肉の焼き串の意味。等々。

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もちろん、中には保険会社の広告などもある。「生命」という字を指差し、「『セイメイ』?『ショウミン』?」などと一生懸命当てようとしていた。もちろんそう簡単にあたるはずはない。正解は「シェンミン」である。

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ご存知の通り、日本語の漢字の読みには音読みと訓読みの二種類がある。音読みは漢字の導入と同時に入ってきた読みの事であるから、当然、中国語における漢字の読みは音読みに近いはずであるし、少なくとも日本語の音読みと中国語の発音との間には何らかの法則があるはずだ。その変換表が作れれば、中国語の習得はグッと簡単になるだろう。…などと考えていた。

…でも、それもそう簡単な話ではなかった。もちろん、簡単に作れるようならとっくに誰かがやっている事だろうし。

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音読みには、日本に導入されて来た時代に応じて幾つかの種類があり、「呉音」、「漢音(正音)」、「唐音(宋音とも呼ぶ)」に分けられる。特にメジャーなのは呉音と漢音だ。呉音は仏教伝来と同時期に中国南部の発音が朝鮮半島経由でやってきたモノで仏教用語に多く、漢音は平安時代にもたらされた北方の発音で政治用語に多い。

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例えば「生」の呉音は「ショウ」で漢音は「セイ」だ。平安時代には、新しくやってきた漢音の方が「イケてる」ものだったらしい。現代においてもその感覚は多少残っているようだ。「一蓮托生」だとか「一生懸命」だとか「生涯」だとか、「ショウ」と読むコトバは仏教オリエンテッドなだけあって少し説教臭いニュアンスを含んでいる。イッセイ・ミヤケがイッショウ・ミヤケではオシャレで無くなってしまう。(最後の例は松岡正剛氏が「『情報の歴史』を読む」という本の中で挙げている)

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中国語の方も一筋縄ではいかない。標準的中国語である普通語は北京語をベースにしていて、北京語は清朝に醸成された言葉である。清朝は北方から侵攻してきた満民族が打ち立てた王朝であるので、北京語は、「満族が漢字を読んだ時の発音」で成り立っているんだそうだ(満民族は元々独自の文字を持っていた。様々な民族に統一されながらも、それら全てを逆に「漢化」して呑み込んでいったのが中国の歴史だ)。だから、日本語の音読みとの違いは益々大きくなる。

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とはいえ、同じ漢字であることには代わりはなく、単純ではないものの一定の法則性はある。例えば、「明」「名」「命」「冥」の日本語の音読みは全て、呉音が「ミョウ」、漢音が「メイ」である。そして、中国語の発音も全て"ming"「ミン」となっている。

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不思議なことだけれど、「看板読みレッスン」を続けていると、だんだんと正解率が高くなっていく。頭の中の変換表に少しづつ修正が加えられていく感覚だ。これまでダラダラと書いてきたように、この変換表は様々な民族によって編集が加わえられてきた大変複雑なものだ。ヤマト民族、漢民族、満民族、朝鮮民族…商人や知識人、外交使節などの行き交う人々によって織り成された壮大なマトリックスが、頭の中にすこしづつ出来上がってゆく。

人間の頭と言うのは本当によくできたものだなぁ、と思う(結局これが言いたかった)。

Comments:4

kurita May 9, 2007 7:59 PM

中国語の読み方は、音読みがひとつふたつ増えたと思えば、日本人にとっては意外と簡単なのではないかと思います。四声が難しいと言いますけど、これは聞いてるうちに慣れてきますし・・・。
日本人が中国語を学習する場合、初級レベルまでは、あっという間に到達できますが、やはり、長文を読んだり聞いたりする中級以上が難しい。私のもっかの悩みです。

tofuku May 11, 2007 4:08 AM

> kurita さん

僕は、音楽好きなこともあって、自分の耳と「オウム返し」の能力には密かに自信があったのですが、中国語でそれが打ち砕かれてしまいました。日本人の「日」と、駅を意味する「站」の発音は中国人のOKがなかなか出なかったですね…最初の1年くらいは、発音で躓き続けていました(今でも躓いてますが)。

長文なんて、僕にとってはまだ夢のまた夢です。

仕事柄、打ち合わせは絵を描けば意思疎通がある程度できてしまうのと、施主側にも英語や日本語が話せる人が多いのに甘えてしまっているのが原因なんだろうな…

通りすがりん May 12, 2007 11:54 PM

最近アシッドジャズが懐かしい。
周回遅れのノスタルジー、僕のルーツはUFOだったんだと、
つくづく実感。
やっぱ懐かしさとかっこ悪さが同居した青春時代は、僕の全ての根っこだったんだと思う。
ファッションから音の方向性まで、僕のベースはここで固まっちゃいました。

でもって、最近の若い奴と話が会わないんですよ。
とくにオナゴと。ああ、困った・・・

tofuku May 21, 2007 12:22 AM

> 通りすがりん さん

某、敏腕音楽バイヤーさんの話によると、来日するDJ達は口々に「次はアシッドジャズが来るよ!そんなの当たり前でしょう!」と言っているそうです。


問題は、それは3年位前に聞いた話だって所くらいですか。


まあ、今もベイカーブラザーズみたいなグループもあることですし。最近の若いオナゴに聞かせてぶっ飛ばしてしまいましょう。

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