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February 2007 Archive
不都合
- February 28, 2007 10:15 PM
- book

「あなたは、この映画を見て、中国人たちに環境の大切さについて啓蒙するべきよ!」とある人に言われ、深夜の六本木で「不都合な真実」を見てきた。我ながら、なんとも従順で結構なことだ。まあでも、僕みたいな一般人がわざわざ啓蒙するまでもなく、映画の中でアル・ゴアが北京を訪ね、大学(おそらく北京大学)でレクチャーしてるのだけれど。
竹森君と二人で行ったのだが、映画館はガラガラ…どころか二人きりだった。二人とも「こいつさえ居なけりゃ『映画独り占め』という恰好の話のネタができたのに…」と思っていたのは言うまでもない。
映画の中で、アル・ゴアが写真を指し示しながら「これは政治的な問題になってしまっています」と語っているシーンが何度かあるが、それ以前に、この映画自体が非常に政治的だ。「大統領の座を争った大物政治家による環境問題の講義録」という内容はもちろん、全国70館というドキュメンタリー映画としてはかつてない上映の規模や、公開のタイミング等から、人一倍従順な僕ですら強い「政治臭」を嗅ぎ取ってしまう。まあそもそも映画産業そのものの成り立ちからして非常に政治的なわけで…
ネットで調べてみると、「データを『都合良く』操作している」「『不都合な事実』を意図的に無視している」等の批判的な意見が多くヒットする。中でも読みごたえがあると感じたのは田中宇氏の「地球温暖化のエセ科学」「地球温暖化の国際政治学」という二編の記事だった。この映画を切り口として、16世紀以降の資本家達の動きから、「隠れ多極化主義」「英米覇権主義」の対立、先進国が主張する二酸化炭素税に対する発展途上国の反対、などについて解説している。僕のような門外漢は少し想像力が逞しすぎるのではないかと勘ぐってしまうが、面白い記事である事は間違いない。映画館に出かけられる前に御一読されてみては。
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日本のテレビを中国から見る。

北京にまたまたやってきた。職場は、まだ正月気分が抜けていない雰囲気だ。
中国駐在員の自宅では、通常、NHKの衛星放送が見られるようになっているらしいけれど、自分で探した僕の部屋には、もちろんそんなオシャレな装備はない。というか、家具も含めて、何も無い。
麻布十番の部屋を無線LAN化するついでに、ソニーのロケーションフリーを導入してみた。ものすごーく大雑把にいうと、テレビのアンテナ信号やビデオ信号を、ネット信号に変換するロケーションフリーベースステーションという機械を設置して、ネット経由でテレビを見れるようにする技術である。
面白いのは、このベースステーションに、遠隔地からもネット経由でアクセスできる点。ネット環境があれば、PSPやパソコンを使って、世界中どこからでも家のテレビも見れる…はずである。あくまで、ネット環境が安定していれば、の話である。中国は、かなり多くのネット人口を抱える国である反面、インフラとしての通信回線はとても貧弱だ。中国から見るのはかなり厳しいはずだ。
というわけで試してみた。想像よりは、かなり見れる。でも、今使ってる回線では、イライラしちゃって実用には耐えられないかな…。ネットが早い場所に住んでいる日本人の方にはお勧めです。
HD DVDプレイヤーを繋げば、それも遠隔操作できるんだそうだ。ネットは、自宅に居ながらにして、様々なコンテンツに触れる事を可能にしてきた。この技術はその逆で、自宅にあるコンテンツに外部からアクセスする。
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タワレコ
- February 21, 2007 9:36 PM
- music
渋谷店の販売ブース(?)の様子だそうです。他にも、代官山ボンジュールなどにも多めに入荷されてるそうです。

どうぞよろしくお願いいたします。
追記:
この後、渋谷に行く機会があり、実際に見ました。店員さんの書いたPOPが微妙にライナーの文章に引っ張られていて…読んでいて楽しかったです。
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発売になりました。
僕がライナー・ノーツを執筆させて頂いた"Ultimate Brazilian Breaks & Beats"が本日(2/16)P-ヴァインより発売になりました。
以下はN氏によるリリース。
世界屈指のヴァイナル・ディガーとプロデューサーからなるUKの覆面DJチーム<Sugar Loaf Gangsters>(ウワサでは誰もが知ってるあの「超」大物DJと、スピリチュアル・サウスによるユニットだとか!?)のセレクトによるブラジリアン・ファンクのコンピレーションがドロップ!数ある類似コンピと比較しても群を抜くレア度(中古ヴァイナルの総額は一体いくらになる!?)と最高のクオリティを誇る、60年代から70年代にかけてのヴィンテージ・ブラジリアン・グルーヴを厳選してピックアップした極上のコレクション!タイトルからもわかるように、あの超有名コンピレーション『Ultimate Breaks & Beats』のブラジル版とも言えるナイス企画で、ジャズ&ファンクの名曲カバーを始め、黄金のブレイクスや憤死確実のキラー・ファンクを満載!!タイトルに偽り無い究極のブラジリアン・コンピレーション!今後シリーズ化なるか!?乞うご期待!!!
ジャケットを見ても分かるとおり、日本で主に紹介されているような「イナタい」ブラジル音楽ではありません。ドロドロかつグチャグチャなブラジリアン・ファンク中心のコンピレーション。ドス黒い「ブラ汁」がドクドクと流れ出しています。収録曲は、クラブミュージックのネタ元として有名であるにも関わらず、入手が困難だったレア・トラックばかり。レア=情報が少ないということもあって、執筆の為の情報収集には苦労しました(てか、N氏が殆どやってくれたんですが)。ライナーノーツに関しては、そんな行間から滲み出る苦悩をお楽しみ頂ければ幸いです。
ブラジリアン・レアグルーヴ番長:駒形四郎氏も大絶賛とのこと。駒形氏監修のもと、N氏や僕も執筆に参加させていただいたブラジル音楽本「ブリザ・ブラジレイラ・プリモ」の方も併せてご購入頂けると嬉しいです。
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袋入り

「お前はどう見ても日本人には見えない、中国人だ」
とよく言われる。そして、
「でも、よく見ると肌が違うね。やっぱり日本人だ」
とも言われる。自分の年齢を伝えると、
「ええ!ホントに三十代!?」
とも言われる。
総じて日本人…特に男は幼く見られがちだ。中国では、30代ともなれば酸いも甘いも噛み分けた立派な大人だ。孔子の言葉を借りれば「三十にして立」っているのだ。対する日本人には、いい年こいてオモチャに投資して、弄くってみてはホクソ笑んでいるような、大人になりきれてない人間がかなり居る。もちろんコレにボク自身も含まれているのは自覚しているが、こういった大の大人の幼児性こそが、日本が世界に誇るオタク文化を支えている事も否定できない…というか、そういう言い訳の仕方がある。だから、これからもオモチャという名のアンチエイジングに励むこととしよう。
日本人が若く見られる原因には、そんな精神的な若さ/幼さが大きいと思われるが、ある中国人はその理由に「牛乳」を挙げていた。今の中国の中年世代にとって牛乳は貴重品だったため、飲むことが殆どできなかったという。だから肌から老けてゆくと。
もちろん、今の中国では牛乳の購入に困ることは無く、そのへんのキオスクでも数十円で売っている。面白いのは、日本風の紙パックよりも、袋詰めで売られているケースが多いことだ。
それはいいのだが、冷蔵されていない事が多い。
想像してみてほしい、ツナ缶やらパンやらソーセージやらと並んで、棚に詰め込まれている袋入り牛乳を。薄暗い店では、その上にウッスラと埃が被っていたりするのだ。キチンと殺菌処理をし、適切な素材の袋に封入すれば長く貯蔵できることを頭で分かっていても、日本人としては牛乳は蛍光灯でギンギンに照らされた冷蔵ショーケースから手に取りたい。青やオレンジのボーダーがプリントされた紙パックを手に取ると、中で程好く冷えた白い液体が僅かに波打っているのが、高級パルプを通して伝わってくる…そんな触覚情報が我々にとっていかに大切なことか。
袋牛乳にはメリットもある。主婦らしい女性達が、200グラムくらいの小さな袋を沢山買っているのを見かける。おそらく、一袋ずつ使い切っているのだろう。牛乳パックの口を開けたまま冷蔵庫に放り込んでいるより、よほど衛生的だ。
どうして袋なんだろう?と聞いたら、「袋で漏れてなかったら絶対に漏れてないから。箱だと、上に穴が開いていても分からないでしょう?」という、とても納得の行く答えが返ってきた。「目に見えないモノは信じない」という中国的な思考が見え隠れする。生産者も販売店も、ハナから信じていないのだ。
日本では、「子供の頃からペコちゃんのケーキが好きだったのに、裏切られた気分です」というような素人コメントが報道されている。雪印問題の時もそうだったが、我々は老舗ブランドを盲目的に信じ込んではいないだろうか。信仰しているからこそ、事件が起こったときのショックが大きいのではないか。
中国で同様の事件が起こったとき、中国人の口から「裏切られた」という言葉が出てくるか…僕は甚だ疑問だ。
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北京で不動産もいいかもしれない(よ?)
- February 8, 2007 2:34 AM
- architecture/design | china
2年ほど前、ローカルの設計者が、「今僕がやっているマンション、買っているのは殆どが日本人だよ」と言っていた。基本設計を日本の設計者が担当しているという安心感も手伝って、投機目的の日本人達が競うように購入していたようだ。まあそれも昔の話で、最近では加熱しすぎた不動産投資を引き締める政策がとられているため、外国人は急速にマンションを買いにくい状態になっているという。ついこの前まで、海外に対して著しい優遇政策をとることで投資を呼び込んでいた国とは思えない…。
とはいえ、中国のディベロッパー達は依然として、意欲的に開発を行っていて、いわゆる「高級物件」も続々と生まれている。これは中国の富裕層自身が購買力をつけてきているという証でもある。3年前、僕が初めて北京を訪れた頃は、1万元/㎡(43万円/坪)という価格帯には、北京中心部にあるような高級物件が属していた。今では、そのカネでは、エリート若夫婦をターゲットにしているような、郊外のマアマアの物件がやっと買えるくらいだ。
現在、北京で最高値なのは王府井そばの某マンションで、6万元/㎡(300万円/坪)だとか。もしこれがそのまま東京にあったとしてもかなり高めの価格設定である。3倍とも4倍とも言われる中国と日本の物価差を考えると…とてつもなく高価な物件だ。
注目の高級物件の一つが、アメリカの建築家スティーヴン・ホール設計による「当代MOMA」という現在建設中のマンションである。「当代」とは日本語で「現代」、"MOMA"は、英語だと"Museum of Modern Art"、すなわち「近代美術館」を指してしまう。直訳すると「現代近代美術館」。言葉が微妙にカブっちゃってるし、そもそもマンションじゃないし、なんとも妙チクリンな名前だ。
中国人にとって、「モマ」という言葉はとても心地よく響くんだそうだ。まあ、日本人である我々も、本来は豪邸を意味する「マンション」という名で集合住宅を呼んでいるくらいなので、笑う立場には無いんだけれど。

住棟間を空中で繋いだデザイン。マンションの場合、このような形は成立しにくい。理由は簡単で、通常、人は地上から目的の部屋に行ければ事足りるので、住棟間を空中で移動できるようにする必然性が無いからだ。60年代以降、このような形の建築は多く試みられてきたが、経済的な理由や技術的な理由で、かなりのモノが空想で終わっていた。中国の勢いは、建築家達の悲願を次々と実現させていっている。そして、重要なのは、そんな建築家の奇想が、付加価値として富裕層への大きなアピールとなってきているという事だろう。
中庭の池には映画館とホテルが浮かび、周囲には幼稚園と公園が配置されている。

繋いでいる部分は、アスレチック・ジムや集会室などになっており、ここはプール。空中に巨大な水瓶を浮かべることの大変さは、大きめのペットボトルを持ったことのある人なら分かると思う。

モデルルーム。
中国の場合、マンションは躯体のまま引き渡され、買主が内装をするケースが殆どだが、この物件は内装込みである。もちろん内装設計もスティーブンが担当している。
空調の目玉として、この物件では全面的に輻射冷暖房を採用している。専門外の方のために簡単に書くと、床、壁、天井などが「床暖房で床冷房」になっているようなものだ。管をそこらじゅうに這わせる必要があるため、コスト高になる反面、部屋内の温度分布が安定し、部屋内の湿度も安定するというメリットがある。また、ご覧の通り、部屋には空調機やその吹き出し口が必要ないため、スッキリとしたデザインが可能になる。
さらに、その熱源には地下熱を利用している。これも簡単に説明すると、「井戸の水は夏冷たく、冬暖かい」原理を応用したようなものだ。当然、もの凄い数の管を地中深く打ち込まなければならないため、膨大な初期投資が必要になる。その反面、空調のランニングコストは安くなり、環境負荷も低減される。このような大規模なエコ対応さえもが富裕層へのアピールポイントとなっている。中国はそんなところまで来ている。

所々にビビッドな色を差していくのがスティーヴン流。扉の金物の一つ一つまで、かなり細かく設計されている。
気になる価格は1㎡あたり、3万元弱(40万円)だそうだ。坪あたり130万円。北京における一般的な高級マンションの約倍で、東京における一般的なマンションの約半分。立地や仕様などを総合的に(かつ個人的に)判断すると、かなりお買い得だと思う。東京では、スティーブン・ホールが設計したマンションは、坪300万円出してもおそらく買えないだろう。
中国スター達も続々と購入を決めているというこの物件、ご覧のアナタも一軒どうですか?ただ、現在は外国人はローンが組めないため、満額用意する必要があるそうだけれど…
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不都合な真実
環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態



