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June 2006 Archive

新試験

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今をときめくトップ女優、仲間由紀恵さんも所有している普通自動車免許と、仲間由紀恵withダウンローズ名義で出した歌も好調な仲間由紀恵さんも所有している二級小型船舶操縦士免許…以前ココにも書きましたが、僕もこの2つは持っています。

という事は。

こと資格に関して言えば、僕の、殆んど唯一と言ってもいい、トリック2も好評上映中の仲間由紀恵さんに対するアドバンテージは、一級建築士免許、ということになります。ああ、危ないところだった。ほっ。

何の事やら。

ところが、耐震偽装事件を受けて、一級建築士の試験制度が変わりそうです。現在の所持者を対象に、新試験を行って、落ちた場合は二級に格下げ、なんて事も起こる可能性があるとか。

つーかさー。アーネーハァー!!

受かった時には、「これで二度と試験勉強をしなくて済む」と思ったのに、約一名のインモラルな設計士のお陰で、日本中のマトモな設計士に新たなハードルが出来てしまいました。体育会系のクラブのような団体責任です。

そもそも、この問題って一級建築士という制度自体に問題があったのでしょうか?許認可に必要な資格が弁護士だったら起こらなかったんでしょうかね。この問題は、非常に難しい問題だと考えられている風ですが、実のところ非常に簡単です。結局は、モラルの問題と、あえて言うなら建物の許認可手続の不備なんじゃないでしょうか。

なかなか良い例が思いつきませんが、ある人が、車のローンの申請書にウソを並べて、審査を通ってローンを受けたとする。それが後で問題化したときに、果たしてその人の運転免許証や自賠責保険が関係あるでしょうか。建築士と建築申請の関係はこの例とは違うにしても、批判の矛先が違う気がするんだよなぁ。

モラルの問題は試験では量れない、となるとまずは法律の罰則規定を強化するしかない。あとは、建物の認可の体制を強化する以外にないでしょう。百歩譲って「形骸化した試験制度の改革をやる」という事だとしても、とても中途半端。

「一級建築士」とガンガン報道された事で、一級建築士という制度自体が悪者にされてしまいました。制度に問題はないとは言いませんが、所詮、資格なんてそんなモンでしょう?結局は個々人の問題。

まあ、「モラルある設計者を見抜く試験」というモノを見てみたい気はしますが。

杜甫甫な気分

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デジカメを東京へ忘れてきてしまった…トホホ。

と書きかけて、高校時代(中学時代?)の漢文のテストを思い出しました。漢詩の出題で、読み下し文、現代語訳と続いた最後に「この漢詩の作者を書け」という問題がありました。

正答は「杜甫」。「とほ」という読みまでは思い出したのですが、どうしても漢字が思い出せない。しまった、文の中身は勉強したのに、作者の漢字までは押えてなかった!どうしてこんな本質的でない問題出すの!?と愚痴ってみてもどうしようもありません。迫り来る時間に焦り、いろいろ書いてみてもどうもしっくり来ない。終了のチャイムが鳴り、ええぃ!書いてしまえ!と「とほ」と平仮名で書きました。

集められるまでの間、自分の答案を眺めました。漢文の、漢字ばかりで比較的密度が濃い用紙の最後に書かれた「とほ」の二文字が際立っています。何と言う情けない気分。さらにまた「とほ」という語感が、追い討ちをかけるようにトホホな気分を増幅します。

というわけで、「トホホ」という日本語は、「杜甫」が書けなかった人が考え出したのだ、と、いまだに信じています。

…齢を重ねた今でも中国文学オンチなんですけれど、折角中国に居るわけだし、中国の基本的な漢詩や文学は読んでおきたいな、と思っています。中国人に中国文学の話をすると、「おおっ」と喜んでくれますし、そしてなにより、漢詩を吟じるのってちょっとインテリぽいしね!目指せ!江守徹!

新訂 孫子

全然漢詩じゃないんですけど。
ビジネス書などで取り上げられる「孫子の兵法」ですが、原典をあたる機会ってあんまり無いんじゃないでしょうか。「戦争っつーのは国の一大事だから、よくよく考えてからやらなきゃあかんよ、やらんで済むに越した事はないよ(意訳)」という一節から始まる冷徹な合理主義に驚かされます。これが3世紀に完成されているのが中国という国。

阿Q正伝・狂人日記 他十二篇(吶喊)

全然古典じゃないんですけど。
スタイリッシュな文章の中に埋め込まれた中国の体制批判。魯迅は、共産主義を潜り抜けることができた数少ない中国のヒーロー。(ワイルド・スワンによれば、毛沢東政権が完成する前に死亡したため、粛清を逃れる事ができたとの事)


次の帰国までは、新作写真ナシということで、宜しくお願いいたします。

東京でサッカーを煽る

  • June 20, 2006 9:21 PM
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また北京にやってきました。微妙に忙しい毎日でしたが、ワールドカップの日本戦を二戦、熱狂する東京で見れたのは良かったです。一戦目は某オフィスのビッグスクリーンで、二戦目は出発の準備をしながら麻布十番の14インチテレビで。

自分は、特にサッカーに詳しいわけでもないので戦略・戦術の事は分かりませんので漠然とですが、両方とも、長所でもあり短所でもある「日本人らしさ」が悪い方向にドバッと出てしまったような試合に感じました。もちろん、自分も同じメンタリティーを抱えているわけで…自分の欠点を突きつけられている気がして、余計に悔しさがある。

「日本チームなんてこんなもんだよ、広告代理店やマスコミが煽ってるだけだよ、煽られすぎて選手がカワイそう」なんて意見も聞きました。そうねー、そうかもねー、またとないビジネスチャンスだもんねー。

ただ、僕自身は、どちらかというと「煽り肯定派」です。

例えば、「新進気鋭のデザイナー」と雑誌やテレビで持ち上げられる人が居ますね。雑誌などで最初に目にしたときには、「この人、騒がれてるけどそんなに凄いかなぁ。単なる○○のパクリじゃん」なんて思っていても、メディアに煽られているいるうちに、本当にビックリするような作品を作ってオオバケしてしまう。そんな事をしばしば経験してきました。まあこれは、僕に先見の明が無いだけかもしれませんが、人を追い詰めてその才能を開花させてしまう「煽りパワー」は確かに存在すると信じたい。

正直、前の二戦は不甲斐ない試合でしたが、このままメディアと国民が一丸となって煽り続ければ、次のブラジル戦でオオバケするかもしれない。

なーんて、淡い期待を抱いています。

国旗と紅旗

天安門広場では、毎日、国旗の掲揚式・降納式が行われています。中国史マニアの同僚が行きたいと言い出し、初めて行ったのはこの前の全人代(全国人民代表大会)の時でした。丁度、「マオ」を読みつつあった頃なので、特別感慨深いモノがありました。

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長安街(東西に走る北京のメインストリート)の交通が一時遮断され、兵士の隊列が出てきます。観光客(殆んどは中国人)達は固唾を呑んで見守っています。

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音楽などはありません。軍隊的なシャキシャキした動きで旗を降ろします。静かな儀式です。

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旗を手にした兵士の列は、天安門の中に消えていきました。姿が消えると同時に、長安街の通行止めが解かれ、車の騒音が聞こえ始めます。静寂が破られ、大都市のサウンドスケープに戻った直後の様子。ホッとしたように、群集が散っていきます。

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「マオ」の最後にも登場する毛沢東記念堂。遺体が安置されています。毛沢東自身は、現世の権力にしか興味が無く、自身の死後についてはまったく興味を示さなかったとの事。徹底的なリアリスト。

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英雄記念碑。戦没者慰霊碑が首都のど真ん中にそびえています。書は毛沢東。関係ないですが、中国の人たちは字が巧いです。特に江沢民の達筆は有名で、各地でありがたがられているようです。

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人民大会堂。全人代の会期中だったので、沢山の紅旗がはためいていました。人民大会堂自体がヒューマンスケールを超越したドでかい建物なので、この旗の一枚一枚もとてつもなくデカい、という事になります。旗には星や月のマークはありません。中国の国旗ではなく、紅旗です。

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どう撮ってもプロパガンダ的なイメージにしかなりませんね。赤色はそれだけ心理に訴えかける力が強いのでしょう。「マオ」によれば、人民に赤色の「毛沢東語録」を持たせたのは林彪のアイディアによるものとの事。とある中国人は、「林彪はナチスのゲッペルスみたいなものですよ」とコメントしていました。

後納式は夕方6時から行われていました。季節によって変わるかもしれませんので、行かれる方はガイドブックなどで御確認下さい。

マオ

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おいおい、このヒト、ほんっとに大嫌いなんだな…というのが口絵のキャプションを見た時の感想でした。

長いこと書店でヒラ積みになっている話題の本なので、もう読まれた方も多いかもしれません。「マオ―誰も知らなかった毛沢東」を読みました。「ワイルド・スワン」の著者が、十数年の歳月をかけて調査執筆した毛沢東伝。湖南省の農村に生まれ、権謀術数を駆使しつつ中国の頂点に君臨し、失脚して死亡するまでの82年間を執念の筆致で描き出しています。

文面のそこかしこからにじみ出る著者の毛沢東に対する過剰な憎悪が時折鼻につくものの、講談社のHPからダウンロードできる参考文献リストや、毛沢東の親族や各国の要人までを網羅する巻末の膨大なインタビューリストからは、著者が凄まじい量の調査を通じて本書を書いている事が伺え、ここに書かれている事は真相にとても近いのだろうな、と思わせるには十分です。

上巻では、時にソビエト共産党や国民党と通じながら共産党内での勢力を伸ばし、中華人民共和国を建国、磐石の権力態勢を敷くまでが描かれ、下巻では、大躍進運動や文化大革命を発動しつつ、反対勢力を次々と粛清しながら権力を維持していく様子が描かれています。その間、毛自身の家族を含む多くの人々が死や狂気に追いやられていきます。要は、毛沢東の冷酷かつ非情な所業がしつこいくらい次々と書かれているのです。途中でイヤになってしまいそうなものですが、その毛沢東の所業が想像を絶しているお陰と、著者(および訳者)のすぐれたペンのお陰で、飽きることなく読み進めることができます。

続いて、ユン・チアン氏の前作「ワイルド・スワン」の方も読みました。著者自身、そしてその母親と祖母の人生を三代に渡り、歴史に翻弄される生涯を描いたドキュメンタリー。「マオ」と「ワイルド・スワン」、この二つを読むと、互いに表裏一体の関係をなしていることが分かります。「マオ」は「ワイルド・スワン」のアナザー・ストーリー的な位置づけなんですね。「マオ」では、自身の権力の拡大のために人民を巻き込んだ計略を実行していく指導者の姿を描き、「ワイルド・スワン」では、その結果、痛めつけられる一家の姿を描いています。合わせて読むとかなりの分量になりますが、是非とも両方読まれる事をお勧めします。

ちなみに、どちらも翻訳がよく、とても読みやすいです。

マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

ワイルド・スワン〈上〉

行きつ戻りつ

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ご無沙汰しました。
ふたたび北京へ行って、戻って来ましたYO!

この数ヶ月、いままで遅々として進まなかった仕事が、一気に進み始めました。それに追いまくられる毎日でした…

帰国の日。入梅した関東とは対照的に、北京は快晴でした。空気もクリーン。青空のもと、現場ではタワークレーン達がせっせと働いています。

10日間ほど東京に居ます。宜しくお願いいたします。

最近は、どこに居るかを報告しているだけのこの日記。すみません…

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