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May 14, 2005

大作主義#2

必ずしも「長い曲=大作」というわけでは無いでしょうが、大作と聴いてまず思い出してしまうのが「元祖引きこもり宅録君」ことマイク・オールドフィールド。映画「エクソシスト」のテーマ曲としてそれはもう有名なデビューアルバム「チューブラー・ベルズ」は、映画の影響でイントロばかりが注目されますけれども、このアルバム自体は例のフレーズから始まるA面一曲、B面一曲からなる超大作。これを19歳の少年が一人で30もの楽器を操りつつ、シコシコと宅録したっていうんだから凄いです。おまけにスタジオにこもり過ぎて自閉症になってしまったとか。ケルト、アイリッシュの音楽を織り込みつつも、全体に流れるのはイギリス的なドロドロとしたバロキシズム…どうしてこう、イギリスの音楽って爽やかに行かないんでしょうかね。そこらへんがタマラないとも言えますけど。この辺りのイギリス的「暗さ」は、リック・ウェイクマン時代のイェス等、同時代の「イギリス歴史回帰系プログレッシブ・ロック」に共通してます。

そのオールドフィールドが90年に満を持してリリースしたのが「アマロック」というアルバム。60分を超える大作はCDだからこそですが、このCD、本当に正味一曲で、途中区切られても居ません。「38分30秒あたりの展開がカッコいいんだよねー」なんて聴こうとしても、CDプレイヤーの早送りボタンを押しながらジッと待たなければならないという挑戦的な作品です。ただ、CDを入れ、プレイヤーの表示が「1 63:00」を示す瞬間は圧巻で、それだけでもこのCDを買う価値があるかもしれません(嘘です)。知ってか知らずか、音楽そのものでもなく、ましてやジャケットやスリーブですらなく、CDプレイヤーの液晶で作品に対する気合を表現する、という離れ業をやってのけています。

CDには、確か74分くらいの音楽を収める事が出来たと思いますが、このフォーマットは、ソニー社長の大賀氏(当時)の「やっぱベートーベンの第九ぐらいは入んないとマズいんじゃない?」という意見を受けて決められたもの。ですから、CDというメディアの特性を最大限に引き出すためには、74分に出来るだけ肉薄するのが第一条件です。

マイク、次はDVDを音楽で使い切ってくれ!MP3で!

投稿者 tofuku : May 14, 2005 05:00 AM